Find Your Aww
【わたしが旅する理由】FRANKIE CIHI
世界中の人々といつでも繋がれるこの時代
好きなときに好きな場所で好きな人と過ごす」
そんな既存の枠に囚われない新しいライフスタイルを自分で作り上げていく。
この連載は そんな輝く「わたしたち」にフォーカスしインタビューを通して見えてくる
人となり、ライフスタイル、そしてわたしたちが旅する理由をひも解きます。
ワクワクする非日常への一歩を踏み出せるようになりたい
「わたし」へ向けて。
私が旅する理由
第10回目となる本連載では、ビジュアルアーティストとして多岐にわたって活躍するFRANKIEさんがデザインしたコラボスーツケース販売を記念してインタビュー。
ビビッドで新鮮さもありつつどこか懐かしく感じて惹き込まれる彼女のアート作品。
そんな彼女の作品のインスピレーション、旅する理由を紐解きます。
Find Your "Aww"
世界中の人々といつでも繋がれるこの時代
好きなときに好きな場所で好きな人と過ごす」
そんな既存の枠に囚われない新しいライフスタイルを
自分で作り上げていく。
この連載は そんな輝く「わたしたち」にフォーカスし
インタビューを通して見えてくる
人となり、ライフスタイル、
そしてわたしたちが旅する理由をひも解きます。
ワクワクする非日常への一歩を踏み出せるように
なりたい「わたし」へ向けて。
私が旅する理由
第10回目となる本連載では、ビジュアルアーティストとして多岐にわたって活躍するFRANKIEさんがデザインしたコラボスーツケース販売を記念してインタビュー。
ビビッドで新鮮さもありつつどこか懐かしく感じて惹き込まれる彼女のアート作品。
そんな彼女の作品のインスピレーション、旅する理由を紐解きます。
Find Your "Aww"
世界中の人々といつでも繋がれるこの時代
好きなときに好きな場所で好きな人と過ごす」
そんな既存の枠に囚われない新しいライフスタイルを
自分で作り上げていく。
この連載は そんな輝く「わたしたち」にフォーカスし
インタビューを通して見えてくる
人となり、ライフスタイル、そしてわたしたちが
旅する理由をひも解きます。
ワクワクする非日常への一歩を踏み出せるように
なりたい「わたし」へ向けて。
私が旅する理由
第10回目となる本連載では、ビジュアルアーティストとして多岐にわたって活躍するFRANKIEさんがデザインしたコラボスーツケース販売を記念してインタビュー。
ビビッドで新鮮さもありつつどこか懐かしく感じて惹き込まれる彼女のアート作品。
そんな彼女の作品のインスピレーション、旅する理由を紐解きます。
Traveller
FRANKIE @furpuff
お住まい:東京
職業:アーティスト
趣味:料理
好きな国:
日本、オーストラリア、メキシコ、タイ
好きな食べ物:
納豆、蕎麦、きゅうり、タブーリ、タコス、フォー、
パパイアサラダ、パクチー、香辛料、パエリア
座右の銘:Life is for Living
Traveller
FRANKIE @furpuff
お住まい:東京
職業:アーティスト
趣味:料理
好きな国:
日本、オーストラリア、メキシコ、タイ
好きな食べ物:
納豆、蕎麦、きゅうり、タブーリ、タコス、フォー、パパイアサラダ、パクチー、香辛料、パエリア
座右の銘:Life is for Living
Traveller
FRANKIE @furpuff
お住まい:東京
職業:アーティスト
趣味:料理
好きな国:
日本、オーストラリア、メキシコ、タイ
好きな食べ物:
納豆、蕎麦、きゅうり、タブーリ、タコス、フォーパパイアサラダ、パクチー、香辛料、パエリア
座右の銘:Life is for Living
Q1. はじめての旅はいつでしたか?
祖父母がアメリカにいたので生まれてすぐにパスポートを作り、家族と色んな国へ旅行することが多かったです。初めて一人で海外へ行ったのは16歳の夏、スペインに2週間の短期留学へ。
翌年イタリアにも1ヶ月留学しました。
Q2. どうしてそこに行くことにしたのですか?きっかけはありましたか?
昔から母は旅行が大好きで、毎年家族でモルディブやモーリシャス、タヒチ、タイなど南の島に行っていました。6,7歳の頃にハワイに行った時には、ハナウマ湾で見たパロットフィッシュという魚のカラフルな配色がとても素敵だなと思ったことを今でも覚えています。アクアグリーン、ピンク、オレンジ... 子供の頃からカラフルな色を使って絵を描くことが好きで、家族旅行した際にはホテルの部屋に置いてあるメモ用紙によく描いていました。
スペイン語は英語の次に世界で話者が多い言語なので、色んな人と会話ができるといいなという想いがあり、中学高校でも6年間勉強していました。その後もっと本格的に習いたくなり、両親に頼んでスペインに短期留学させてもらいました。
イタリアへ留学したきっかけは、絵画の勉強をするためです。ニューヨークの美大に進学する前に、11歳の時に母と旅した思い出のあるヨーロッパに1ヶ月くらい行ってみたかったんです。特に、フィレンツェのウフィッツィ美術館で、ヴィーナスの誕生やダビデの像などクラシックな作品を直に見てみたかったことも理由のひとつ。イタリアでは失恋したり、恋をしたり...(笑)淡い思い出もあるのでとても心に残っている国のひとつです。
Q3. 家族との旅行や海外へ留学に行ったことが今のライフスタイルや仕事に影響を与えている部分もありますか?
そうですね。海外留学はとにかく、人として成長したと思います。私は日本とアメリカのハーフで、話すとアメリカ人だけど見た目はアジア人よりなので、海外ではなめられることも多くて、実はイタリアやニューヨークでは身の危険を感じる出来事に遭遇したり、騙されかけたりもしました。そういう経験を通して、強くならないといけないと感じました。
スペイン語は英語の次に世界で話者が多い言語なので、色んな人と会話ができるといいなという想いがあり、中学高校でも6年間勉強していました。その後もっと本格的に習いたくなり、両親に頼んでスペインに短期留学させてもらいました。
特に、絵でフリーランスで食べていけるようになるには、一緒にお仕事をする人など、人を見極められるようにならないといけない。旅慣れしている人や海外に長く住んだことがある人は、世界の色んなやり方を見てる人も多いので、ビジネスをする時に交渉が上手だったりすると感じます。逆に日本のやり方に慣れていると、人をすぐ信用してしまってそのまま相手の計画に乗せられたり騙されたりする。アメリカでは、保険や携帯料金のプランも自分できちんと確認して交渉しないといつの間にか高いプランにされたりするので(苦笑)。
そういう経験を通して”人は簡単に信用してはいけない”と学んで、自然とはっきりと意思表示をしたり交渉する癖がつきました。
Megumi’s comment
自分と異なる言語や文化を持つ人たちとの交流を通して、
ビジネスにも通用するスキルを身につけたことは
とても良い経験!
Q4. ニューヨークの美大を卒業した後のアーティスト活動についても少し聞かせてください!
美大を卒業したあとは、日本に戻ってアーティスト活動をはじめました。そのままニューヨークに残って活動するよりも、現地で学んだことを日本に持って帰った方が幅広く活かせるし、興味を持ってもらえそうと思ったからです。また、自分のスキルやスタイルについてもまだ確立できてなかったので、日本に戻ってもっと自分のルーツを掘り下げて研究して、一人前になったと感じたらニューヨークで再挑戦したいと考えていました。
日本に戻ってからは、最初は個展を開いたりしましたが、人が全く来なかったんです(笑)そこで、人を引き寄せるんじゃなくて、自分から人がいるところに行って、キャンバスを立てて描けばいいんじゃないかと思いつきました。渋谷とか代々木公園など人が集まる場所で、いわゆるライブペイントを始めました。元々、私は問題を突き止めて作戦を練ることが大好きなんです(笑)その当時一番の問題は人が来ない、人に自分の作品を見てもらえなかったこと。なので自分から人がいるところにいけばいいと思いついたんです!(笑)
それから、人が集まる色んな場所に行って、色んな人に出会って自己紹介して自分を知ってもらうことをしました。そうすると100人のうち1人には自分のことを覚えてもらえるので。
Megumi’s comment
発想の転換が面白すぎる!(笑)自分から積極的に行動して努力する姿、尊敬する!海外で養った経験をうまく活かしていると感じます。
Q5. その後はテラスハウスに出演したり活動の幅も広がったと思いますが、
まずは友達のバンドのパフォーマンスのポスターをデザインして、バンドで音楽に合わせてライブペイントをしたり、デジタルで描いた絵をプロジェクターで投影したり。絵の具を使わないからレストランやクラブなど飲食でも扱ってもらえるようになって仕事の幅が広がりました。この時期はすべてがお金にはならなかったけど、実務経験として積み上げて、ポートフォリオを制作している気持ちで色んなことに挑戦していました。挑戦していくうちに自信がついて、自分でも面白くなってきて、本格的にブランドさんとのコラボなど色んな方から声がかかるようになっていきました。
3年程アーティストとして積み上げの時期がありました。そんな時にテラスハウスのオーディションの話が来て出演することになって、そこで一気にコラボの幅が広がりました。そのうちインスタグラムで自分の作品を見てくれた海外の方やインターナショナルスクールに通っていたクラスメイトからも、お仕事の話が来るようになって海外の仕事も増えました。
Q6. どんな旅が好きですか?アート作品のインスピレーションになっている旅はありますか?
海や自然が大好きなので、シュノーケルやダイビングなど生き物や植物を観察できる旅が好きです。旅先で見た、南国の花や植物、フルーツのカラフルな配色、色とりどりの海の魚、感じた自然のエネルギー、何気なく交わした人との興味深い会話、その全てがわたしにとってはインスピレーションで絵に現れていると思います。
Q7. 旅の必需品は?画材は日本から持っていく?
なるべく最小限にパッキング、壁画など外でのお仕事も多いので日焼け止めはマスト。好きなものを見つけたらすぐ写真を撮りたいので、カメラをたくさん持っていきます。旅も、写真を撮りたくなった時、美味しいものを食べたくなった時に行きたいな、と思うことが多いです。
画材は日本から持っていく時もありますが、現地のことは現地の方が一番よく知っているので、彼らに聞いてそのまま絵の具や画材を現地調達するようにしています。例えばフィリピンで壁画を描く仕事をいただいた時には、現地の壁画アーティストのインスタグラムを見つけて直接連絡し、どんなグレードや種類の絵の具を使っているか聞いて、同じ絵の具を買いました。
Megumi’s comment
インスタグラムで連絡して現地の方に直接情報を聞くという行動力にびっくり!オープンで積極的に行動を起こす、フランキーさんの人柄が伝わってきます。
Q8. 日本とアメリカと多国籍なルーツを持つことはアートやライフスタイルにも影響していますか?どんな部分に影響が出ていると感じる?
日本のルーツは自分にとってものすごく大切で、自分のアート作品には日本とアメリカの色々な部分がミックスされていると感じています。例えば、色はアメリカよりのビビッドなテイストが多く、形に関しては和柄など「和」を取り入れたデザインや雰囲気を心がけ、どこか懐かしくて新鮮な絵を常に追求しています。
Q9. 今までの旅で思い出に残っている場所とエピソードはありますか?
お仕事で行ったフロリダで、人生が180度変わりました。ウェストパームビーチで長さ200m以上もある巨大な壁画を3週間かけて完成させるプロジェクトで、いざフロリダで現地スタッフと一緒に働いてみると、自分がアジア人ということもあって甘くみられたり、仕事の件でトラブルになってしまい訴訟の話に発展してしまったりと悔しい思いをしたり、滞在中に銃撃戦があったり、朝起きたら目の前の線路で誰かが轢かれて倒れていたり。
フロリダでの仕事や日常生活を通して、今まで自分が思ってたいわゆる”普通”の感覚や”常識”が完全に覆されました。まともな頭ではここで働けないなと思いましたね(笑)
もっと色んな人と関わってどんな人とでもうまく仕事をしていけるように強くなりたいという気持ちがどんどん大きくなり、最終的には、”ああ、自分には日本の生活は物足りないかもしれない”、その生活にはもう戻れないなって思ってしまったんです。自分の人生やライフスタイルを見直すきっかけにもなりました。一時期は移住まで考えたほど、フロリダ滞在は自分にとって衝撃的でしたね。
Megumi’s comment
フロリダでの仕事を通して、今まで関わりがなかった人との出会いや日本とは全く異なる日常生活に触れ、衝撃を受けたというフランキーさん。誰しも自分が住んでいたところを離れて挑戦するのは勇気がいることだと思いますが、それが人生観やライフスタイルを変えてしまうほどのきっかけになることも。
Q10. 衝撃的だったフロリダでのお仕事を経てコロナ禍の今。旅やライフスタイルに対する価値観に変化はありましたか?Yesの場合、どのように変わりましたか?
コロナ禍で、海外での壁画制作やコンテンツの仕事が一気にできなくなったので国内でできることを始めたり、仕事中心の生活から自分の時間とバランスが取れるような生活を心がけるようになりました。
コロナ前は、ありがたいことにアーティストとして少しずつ注目してもらえるようになっていたので、依頼される仕事はほとんど全部引き受けていたので常に仕事をしている状態で、自分の時間が全くとれませんでした。やりたいことを全て実現したい一心で仕事に全力でした。結果的に当時の自分の人生のほとんどを仕事に費やすようになり、自分のライフスタイルを見直したいと思うようになりました。
心のどこかで、常に仕事のことで頭がいっぱいで、心が豊かではなかったことに気づいたんです。もう少しバランスを取らないと人生が仕事で終わってしまうな、と感じました。
そこでコロナをきっかけに、依頼される仕事をすべて引き受けるのではなく、自分がこの先どんな人になっていたいか、どんな仕事をしていたいのかをイメージし、そのイメージに近づけるような仕事を優先したり挑戦するようになりました。
まずは、自分がやりたい仕事のタネを自分からまくこと。そして色んな国の色んな人ともっとオープンに会話してみたい、まだまだ自分の知らない色んな視点から話を掘り下げていって新しい世界を知りたい、という気持ちもあったので、徐々に仕事の量を減らして自分の自由な時間を作りました。
Megumi’s comment
フロリダでの滞在やコロナをきっかけに自身のライフスタイルを見直し、自分の時間とのバランスを意識するようになったフランキーさん。自分の将来を想像してそのイメージに合う仕事を引き受けたり、そのタネをまく。目標に向かって一歩ずつ着実に取り組むフランキーさんの努力家な人柄が伝わってきます。
Q11. Frankieさんにとって、アートはどんな存在?
わたしにとって、アートは自分と向き合える時間で、絵は自分の心の鏡。
自分の過去の作品を見ると、まるでタイムカプセルのようにその時考えていたこととかがすべて手に取るように分かるんです(笑)
だから、もちろんアーティストとして仕事をいただき絵を描く、それが生活の収入源。だけど仕事としての絵だけじゃなくて、小さい頃に純粋に絵を描くことが好きだったように、素直な気持ちで絵を描き続ける事を忘れないように心掛けています。
今でも夜中、彼や猫達が寝静まった後にひとりで絵を描く時間はとても大切な時間。その日の気分のままに自由に描いています。あと、絵は落ち込んでいる時にこそ描きます。そうすると、あとで振り返って、”あんなに辛かったのに、こんなに素敵な絵を描いたんだ”って思えるんですよね。
人生は辛いもの。生きていると辛いことの方が多いと感じます。だから、その中で一つでも多く自分が楽しめることを見つける。それが人生を楽しく生きるコツなんじゃないかな、って絵を描いていると思うんですよね。
Megumi’s comment
色々ある人生の中で一つでも多く楽しめることを見つけ、本当に好きなことに時間を割いて、心が豊かな人生を送る。とても大切な考え、勉強になる!
Q12. 今回のデザインの背景にあるフランキーさんの思いやストーリーを聞かせて!
今回の旅のインスピレーションは、海外ではなく、日本国内を旅して見た景色。見方によっては、山にも、雲にも、波にも見える、自然を感じられるようなデザインとカラーです。
海外で見てきた”山”と日本の山って違う。台湾はもっとゴツゴツした岩山で、龍が出てきそうな感じ(笑)反対に、日本の山は柔らかくてなめらかで、折り紙のようだと感じる。自分が思う穏やかな日本人をそのまま象徴している感覚。そんな日本人としてのアイデンティティーを絵に表現したかったんです。
Q13. 自然が好きなFrankieさん。環境に対する思いや、普段から行っているアクションはありますか?
昔はよく珊瑚をテーマにした絵を描いていたくらい、海が大好きです。でも海に行くとどうしてもゴミを見つけてしまうので、行った時は必ずビーチクリーンをしています。シュノーケルやダイビングしている時も、本当は海の中にあるものは触ってはいけないけど、浮いてるゴミを見つけたら持って帰るようにしています。
あとは、生ゴミを減らす意味も込めて、アボガドの種をとって植えて育てています。いくつか植えた種が芽を出して今では立派な観葉植物になりました(笑)あまりストレスにならず、楽しく取り組めるように日々工夫しています。
Q14. 最後に、Frankieさんにとって「旅」とはなんですか?
自分の可能性を知って、伸ばせる機会。旅を通して色んな文化に触れて、美味しいものを食べて、色んな人との出会いがあって。そういった非日常な環境に自分を置くことで、チャレンジ、方向転換、リセット、またはリラックスができる。心が豊かになる体験
Megumi’s comment
オープンで飾らない性格が魅力なフランキーさん。
インタビューを通して、アートに対する情熱や、目標に向かって積極的に行動する努力家の一面も見えました。言葉の節々に現れる素敵な考え方からは、本当の意味での豊かな人生の歩み方のヒントももらえたと感じました。
Q1. はじめての旅はいつでしたか?
祖父母がアメリカにいたので生まれてすぐにパスポートを作り、家族と色んな国へ旅行することが多かったです。初めて一人で海外へ行ったのは16歳の夏、スペインに2週間の短期留学へ。
翌年イタリアにも1ヶ月留学しました。
Q2. どうしてそこに行くことにしたのですか?きっかけはありましたか?
昔から母は旅行が大好きで、毎年家族でモルディブやモーリシャス、タヒチ、タイなど南の島に行っていました。6,7歳の頃にハワイに行った時には、ハナウマ湾で見たパロットフィッシュという魚のカラフルな配色がとても素敵だなと思ったことを今でも覚えています。アクアグリーン、ピンク、オレンジ... 子供の頃からカラフルな色を使って絵を描くことが好きで、家族旅行した際にはホテルの部屋に置いてあるメモ用紙によく描いていました。
スペイン語は英語の次に世界で話者が多い言語なので、色んな人と会話ができるといいなという想いがあり、中学高校でも6年間勉強していました。その後もっと本格的に習いたくなり、両親に頼んでスペインに短期留学させてもらいました。
イタリアへ留学したきっかけは、絵画の勉強をするためです。ニューヨークの美大に進学する前に、11歳の時に母と旅した思い出のあるヨーロッパに1ヶ月くらい行ってみたかったんです。特に、フィレンツェのウフィッツィ美術館で、ヴィーナスの誕生やダビデの像などクラシックな作品を直に見てみたかったことも理由のひとつ。イタリアでは失恋したり、恋をしたり...(笑)淡い思い出もあるのでとても心に残っている国のひとつです。
Q3. 家族との旅行や海外へ留学に行ったことが今のライフスタイルや仕事に影響を与えている部分もありますか?
そうですね。海外留学はとにかく、人として成長したと思います。私は日本とアメリカのハーフで、話すとアメリカ人だけど見た目はアジア人よりなので、海外ではなめられることも多くて、実はイタリアやニューヨークでは身の危険を感じる出来事に遭遇したり、騙されかけたりもしました。そういう経験を通して、強くならないといけないと感じました。
スペイン語は英語の次に世界で話者が多い言語なので、色んな人と会話ができるといいなという想いがあり、中学高校でも6年間勉強していました。その後もっと本格的に習いたくなり、両親に頼んでスペインに短期留学させてもらいました。
特に、絵でフリーランスで食べていけるようになるには、一緒にお仕事をする人など、人を見極められるようにならないといけない。旅慣れしている人や海外に長く住んだことがある人は、世界の色んなやり方を見てる人も多いので、ビジネスをする時に交渉が上手だったりすると感じます。逆に日本のやり方に慣れていると、人をすぐ信用してしまってそのまま相手の計画に乗せられたり騙されたりする。アメリカでは、保険や携帯料金のプランも自分できちんと確認して交渉しないといつの間にか高いプランにされたりするので(苦笑)。
そういう経験を通して”人は簡単に信用してはいけない”と学んで、自然とはっきりと意思表示をしたり交渉する癖がつきました。
Megumi’s comment
自分と異なる言語や文化を持つ人たちとの交流を通して、ビジネスにも通用するスキルを身につけたことはとても良い経験!
Q4. ニューヨークの美大を卒業した後のアーティスト活動についても少し聞かせてください!
美大を卒業したあとは、日本に戻ってアーティスト活動をはじめました。そのままニューヨークに残って活動するよりも、現地で学んだことを日本に持って帰った方が幅広く活かせるし、興味を持ってもらえそうと思ったからです。また、自分のスキルやスタイルについてもまだ確立できてなかったので、日本に戻ってもっと自分のルーツを掘り下げて研究して、一人前になったと感じたらニューヨークで再挑戦したいと考えていました。
日本に戻ってからは、最初は個展を開いたりしましたが、人が全く来なかったんです(笑)そこで、人を引き寄せるんじゃなくて、自分から人がいるところに行って、キャンバスを立てて描けばいいんじゃないかと思いつきました。渋谷とか代々木公園など人が集まる場所で、いわゆるライブペイントを始めました。元々、私は問題を突き止めて作戦を練ることが大好きなんです(笑)その当時一番の問題は人が来ない、人に自分の作品を見てもらえなかったこと。なので自分から人がいるところにいけばいいと思いついたんです!(笑)
それから、人が集まる色んな場所に行って、色んな人に出会って自己紹介して自分を知ってもらうことをしました。そうすると100人のうち1人には自分のことを覚えてもらえるので。
Megumi’s comment
発想の転換が面白すぎる!(笑)自分から積極的に行動して努力する姿、尊敬する!海外で養った経験をうまく活かしていると感じます。
Q5. その後はテラスハウスに出演したり活動の幅も広がったと思いますが、
まずは友達のバンドのパフォーマンスのポスターをデザインして、バンドで音楽に合わせてライブペイントをしたり、デジタルで描いた絵をプロジェクターで投影したり。絵の具を使わないからレストランやクラブなど飲食でも扱ってもらえるようになって仕事の幅が広がりました。この時期はすべてがお金にはならなかったけど、実務経験として積み上げて、ポートフォリオを制作している気持ちで色んなことに挑戦していました。挑戦していくうちに自信がついて、自分でも面白くなってきて、本格的にブランドさんとのコラボなど色んな方から声がかかるようになっていきました。
3年程アーティストとして積み上げの時期がありました。そんな時にテラスハウスのオーディションの話が来て出演することになって、そこで一気にコラボの幅が広がりました。そのうちインスタグラムで自分の作品を見てくれた海外の方やインターナショナルスクールに通っていたクラスメイトからも、お仕事の話が来るようになって海外の仕事も増えました。
Q6. どんな旅が好きですか?アート作品のインスピレーションになっている旅はありますか?
海や自然が大好きなので、シュノーケルやダイビングなど生き物や植物を観察できる旅が好きです。旅先で見た、南国の花や植物、フルーツのカラフルな配色、色とりどりの海の魚、感じた自然のエネルギー、何気なく交わした人との興味深い会話、その全てがわたしにとってはインスピレーションで絵に現れていると思います。
Q7. 旅の必需品は?画材は日本から持っていく?
なるべく最小限にパッキング、壁画など外でのお仕事も多いので日焼け止めはマスト。好きなものを見つけたらすぐ写真を撮りたいので、カメラをたくさん持っていきます。旅も、写真を撮りたくなった時、美味しいものを食べたくなった時に行きたいな、と思うことが多いです。
画材は日本から持っていく時もありますが、現地のことは現地の方が一番よく知っているので、彼らに聞いてそのまま絵の具や画材を現地調達するようにしています。例えばフィリピンで壁画を描く仕事をいただいた時には、現地の壁画アーティストのインスタグラムを見つけて直接連絡し、どんなグレードや種類の絵の具を使っているか聞いて、同じ絵の具を買いました。
Megumi’s comment
インスタグラムで連絡して現地の方に直接情報を聞くという行動力にびっくり!
オープンで積極的に行動を起こす、フランキーさんの人柄が伝わってきます。
Q8. 日本とアメリカと多国籍なルーツを持つことはアートやライフスタイルにも影響していますか?どんな部分に影響が出ていると感じる?
日本のルーツは自分にとってものすごく大切で、自分のアート作品には日本とアメリカの色々な部分がミックスされていると感じています。例えば、色はアメリカよりのビビッドなテイストが多く、形に関しては和柄など「和」を取り入れたデザインや雰囲気を心がけ、どこか懐かしくて新鮮な絵を常に追求しています。
Q9. 今までの旅で思い出に残っている場所とエピソードはありますか?
お仕事で行ったフロリダで、人生が180度変わりました。ウェストパームビーチで長さ200m以上もある巨大な壁画を3週間かけて完成させるプロジェクトで、いざフロリダで現地スタッフと一緒に働いてみると、自分がアジア人ということもあって甘くみられたり、仕事の件でトラブルになってしまい訴訟の話に発展してしまったりと悔しい思いをしたり、滞在中に銃撃戦があったり、朝起きたら目の前の線路で誰かが轢かれて倒れていたり。
フロリダでの仕事や日常生活を通して、今まで自分が思ってたいわゆる”普通”の感覚や”常識”が完全に覆されました。まともな頭ではここで働けないなと思いましたね(笑)
もっと色んな人と関わってどんな人とでもうまく仕事をしていけるように強くなりたいという気持ちがどんどん大きくなり、最終的には、”ああ、自分には日本の生活は物足りないかもしれない”、その生活にはもう戻れないなって思ってしまったんです。自分の人生やライフスタイルを見直すきっかけにもなりました。一時期は移住まで考えたほど、フロリダ滞在は自分にとって衝撃的でしたね。
Megumi’s comment
フロリダでの仕事を通して、今まで関わりがなかった人との出会いや日本とは全く異なる日常生活に触れ、衝撃を受けたというフランキーさん。
誰しも自分が住んでいたところを離れて挑戦するのは勇気がいることだと思いますが、それが人生観やライフスタイルを変えてしまうほどのきっかけになることも。
Q10. 衝撃的だったフロリダでのお仕事を経てコロナ禍の今。旅やライフスタイルに対する価値観に変化はありましたか?Yesの場合、どのように変わりましたか?
コロナ禍で、海外での壁画制作やコンテンツの仕事が一気にできなくなったので国内でできることを始めたり、仕事中心の生活から自分の時間とバランスが取れるような生活を心がけるようになりました。
コロナ前は、ありがたいことにアーティストとして少しずつ注目してもらえるようになっていたので、依頼される仕事はほとんど全部引き受けていたので常に仕事をしている状態で、自分の時間が全くとれませんでした。やりたいことを全て実現したい一心で仕事に全力でした。結果的に当時の自分の人生のほとんどを仕事に費やすようになり、自分のライフスタイルを見直したいと思うようになりました。
心のどこかで、常に仕事のことで頭がいっぱいで、心が豊かではなかったことに気づいたんです。もう少しバランスを取らないと人生が仕事で終わってしまうな、と感じました。
そこでコロナをきっかけに、依頼される仕事をすべて引き受けるのではなく、自分がこの先どんな人になっていたいか、どんな仕事をしていたいのかをイメージし、そのイメージに近づけるような仕事を優先したり挑戦するようになりました。
まずは、自分がやりたい仕事のタネを自分からまくこと。そして色んな国の色んな人ともっとオープンに会話してみたい、まだまだ自分の知らない色んな視点から話を掘り下げていって新しい世界を知りたい、という気持ちもあったので、徐々に仕事の量を減らして自分の自由な時間を作りました。
Megumi’s comment
フロリダでの滞在やコロナをきっかけに自身のライフスタイルを見直し、自分の時間とのバランスを意識するようになったフランキーさん。
自分の将来を想像してそのイメージに合う仕事を引き受けたり、そのタネをまく。目標に向かって一歩ずつ着実に取り組むフランキーさんの努力家な人柄が伝わってきます。
Q11. Frankieさんにとって、アートはどんな存在?
わたしにとって、アートは自分と向き合える時間で、絵は自分の心の鏡。
自分の過去の作品を見ると、まるでタイムカプセルのようにその時考えていたこととかがすべて手に取るように分かるんです(笑)
だから、もちろんアーティストとして仕事をいただき絵を描く、それが生活の収入源。だけど仕事としての絵だけじゃなくて、小さい頃に純粋に絵を描くことが好きだったように、素直な気持ちで絵を描き続ける事を忘れないように心掛けています。
今でも夜中、彼や猫達が寝静まった後にひとりで絵を描く時間はとても大切な時間。その日の気分のままに自由に描いています。あと、絵は落ち込んでいる時にこそ描きます。そうすると、あとで振り返って、”あんなに辛かったのに、こんなに素敵な絵を描いたんだ”って思えるんですよね。
人生は辛いもの。生きていると辛いことの方が多いと感じます。だから、その中で一つでも多く自分が楽しめることを見つける。それが人生を楽しく生きるコツなんじゃないかな、って絵を描いていると思うんですよね。
Megumi’s comment
色々ある人生の中で一つでも多く楽しめることを見つけ、本当に好きなことに時間を割いて、心が豊かな人生を送る。とても大切な考え、勉強になる!
Q12. 今回のデザインの背景にあるフランキーさんの思いやストーリーを聞かせて!
今回の旅のインスピレーションは、海外ではなく、日本国内を旅して見た景色。見方によっては、山にも、雲にも、波にも見える、自然を感じられるようなデザインとカラーです。
海外で見てきた”山”と日本の山って違う。台湾はもっとゴツゴツした岩山で、龍が出てきそうな感じ(笑)反対に、日本の山は柔らかくてなめらかで、折り紙のようだと感じる。自分が思う穏やかな日本人をそのまま象徴している感覚。そんな日本人としてのアイデンティティーを絵に表現したかったんです。
Q13. 自然が好きなFrankieさん。環境に対する思いや、普段から行っているアクションはありますか?
昔はよく珊瑚をテーマにした絵を描いていたくらい、海が大好きです。でも海に行くとどうしてもゴミを見つけてしまうので、行った時は必ずビーチクリーンをしています。シュノーケルやダイビングしている時も、本当は海の中にあるものは触ってはいけないけど、浮いてるゴミを見つけたら持って帰るようにしています。
あとは、生ゴミを減らす意味も込めて、アボガドの種をとって植えて育てています。いくつか植えた種が芽を出して今では立派な観葉植物になりました(笑)あまりストレスにならず、楽しく取り組めるように日々工夫しています。
Q14. 最後に、Frankieさんにとって「旅」とはなんですか?
自分の可能性を知って、伸ばせる機会。旅を通して色んな文化に触れて、美味しいものを食べて、色んな人との出会いがあって。そういった非日常な環境に自分を置くことで、チャレンジ、方向転換、リセット、またはリラックスができる。心が豊かになる体験
Megumi’s comment
オープンで飾らない性格が魅力なフランキーさん。インタビューを通して、アートに対する情熱や、目標に向かって積極的に行動する努力家の一面も見えました。言葉の節々に現れる素敵な考え方からは、本当の意味での豊かな人生の歩み方のヒントももらえたと感じました。
Q1. はじめての旅はいつでしたか?
祖父母がアメリカにいたので生まれてすぐにパスポートを作り、家族と色んな国へ旅行することが多かったです。初めて一人で海外へ行ったのは16歳の夏、スペインに2週間の短期留学へ。
翌年イタリアにも1ヶ月留学しました。
Q2. どうしてそこに行くことにしたのですか?きっかけはありましたか?
昔から母は旅行が大好きで、毎年家族でモルディブやモーリシャス、タヒチ、タイなど南の島に行っていました。6,7歳の頃にハワイに行った時には、ハナウマ湾で見たパロットフィッシュという魚のカラフルな配色がとても素敵だなと思ったことを今でも覚えています。アクアグリーン、ピンク、オレンジ... 子供の頃からカラフルな色を使って絵を描くことが好きで、家族旅行した際にはホテルの部屋に置いてあるメモ用紙によく描いていました。
スペイン語は英語の次に世界で話者が多い言語なので、色んな人と会話ができるといいなという想いがあり、中学高校でも6年間勉強していました。その後もっと本格的に習いたくなり、両親に頼んでスペインに短期留学させてもらいました。
イタリアへ留学したきっかけは、絵画の勉強をするためです。ニューヨークの美大に進学する前に、11歳の時に母と旅した思い出のあるヨーロッパに1ヶ月くらい行ってみたかったんです。特に、フィレンツェのウフィッツィ美術館で、ヴィーナスの誕生やダビデの像などクラシックな作品を直に見てみたかったことも理由のひとつ。イタリアでは失恋したり、恋をしたり...(笑)淡い思い出もあるのでとても心に残っている国のひとつです。
Q3. 家族との旅行や海外へ留学に行ったことが今のライフスタイルや仕事に影響を与えている部分もありますか?
そうですね。海外留学はとにかく、人として成長したと思います。私は日本とアメリカのハーフで、話すとアメリカ人だけど見た目はアジア人よりなので、海外ではなめられることも多くて、実はイタリアやニューヨークでは身の危険を感じる出来事に遭遇したり、騙されかけたりもしました。そういう経験を通して、強くならないといけないと感じました。
スペイン語は英語の次に世界で話者が多い言語なので、色んな人と会話ができるといいなという想いがあり、中学高校でも6年間勉強していました。その後もっと本格的に習いたくなり、両親に頼んでスペインに短期留学させてもらいました。
特に、絵でフリーランスで食べていけるようになるには、一緒にお仕事をする人など、人を見極められるようにならないといけない。旅慣れしている人や海外に長く住んだことがある人は、世界の色んなやり方を見てる人も多いので、ビジネスをする時に交渉が上手だったりすると感じます。逆に日本のやり方に慣れていると、人をすぐ信用してしまってそのまま相手の計画に乗せられたり騙されたりする。アメリカでは、保険や携帯料金のプランも自分できちんと確認して交渉しないといつの間にか高いプランにされたりするので(苦笑)。
そういう経験を通して”人は簡単に信用してはいけない”と学んで、自然とはっきりと意思表示をしたり交渉する癖がつきました。
Megumi’s comment
自分と異なる言語や文化を持つ人たちとの交流を通して、
ビジネスにも通用するスキルを身につけたことは
とても良い経験!
Q4. ニューヨークの美大を卒業した後のアーティスト活動についても少し聞かせてください!
美大を卒業したあとは、日本に戻ってアーティスト活動をはじめました。そのままニューヨークに残って活動するよりも、現地で学んだことを日本に持って帰った方が幅広く活かせるし、興味を持ってもらえそうと思ったからです。また、自分のスキルやスタイルについてもまだ確立できてなかったので、日本に戻ってもっと自分のルーツを掘り下げて研究して、一人前になったと感じたらニューヨークで再挑戦したいと考えていました。
日本に戻ってからは、最初は個展を開いたりしましたが、人が全く来なかったんです(笑)そこで、人を引き寄せるんじゃなくて、自分から人がいるところに行って、キャンバスを立てて描けばいいんじゃないかと思いつきました。渋谷とか代々木公園など人が集まる場所で、いわゆるライブペイントを始めました。元々、私は問題を突き止めて作戦を練ることが大好きなんです(笑)その当時一番の問題は人が来ない、人に自分の作品を見てもらえなかったこと。なので自分から人がいるところにいけばいいと思いついたんです!(笑)
それから、人が集まる色んな場所に行って、色んな人に出会って自己紹介して自分を知ってもらうことをしました。そうすると100人のうち1人には自分のことを覚えてもらえるので。
Megumi’s comment
発想の転換が面白すぎる!(笑)自分から積極的に行動して努力する姿、尊敬する!海外で養った経験をうまく活かしていると感じます。
Q5. その後はテラスハウスに出演したり活動の幅も広がったと思いますが、
まずは友達のバンドのパフォーマンスのポスターをデザインして、バンドで音楽に合わせてライブペイントをしたり、デジタルで描いた絵をプロジェクターで投影したり。絵の具を使わないからレストランやクラブなど飲食でも扱ってもらえるようになって仕事の幅が広がりました。この時期はすべてがお金にはならなかったけど、実務経験として積み上げて、ポートフォリオを制作している気持ちで色んなことに挑戦していました。挑戦していくうちに自信がついて、自分でも面白くなってきて、本格的にブランドさんとのコラボなど色んな方から声がかかるようになっていきました。
3年程アーティストとして積み上げの時期がありました。そんな時にテラスハウスのオーディションの話が来て出演することになって、そこで一気にコラボの幅が広がりました。そのうちインスタグラムで自分の作品を見てくれた海外の方やインターナショナルスクールに通っていたクラスメイトからも、お仕事の話が来るようになって海外の仕事も増えました。
Q6. どんな旅が好きですか?アート作品のインスピレーションになっている旅はありますか?
海や自然が大好きなので、シュノーケルやダイビングなど生き物や植物を観察できる旅が好きです。旅先で見た、南国の花や植物、フルーツのカラフルな配色、色とりどりの海の魚、感じた自然のエネルギー、何気なく交わした人との興味深い会話、その全てがわたしにとってはインスピレーションで絵に現れていると思います。
Q7. 旅の必需品は?画材は日本から持っていく?
なるべく最小限にパッキング、壁画など外でのお仕事も多いので日焼け止めはマスト。好きなものを見つけたらすぐ写真を撮りたいので、カメラをたくさん持っていきます。旅も、写真を撮りたくなった時、美味しいものを食べたくなった時に行きたいな、と思うことが多いです。
画材は日本から持っていく時もありますが、現地のことは現地の方が一番よく知っているので、彼らに聞いてそのまま絵の具や画材を現地調達するようにしています。例えばフィリピンで壁画を描く仕事をいただいた時には、現地の壁画アーティストのインスタグラムを見つけて直接連絡し、どんなグレードや種類の絵の具を使っているか聞いて、同じ絵の具を買いました。
Megumi’s comment
インスタグラムで連絡して現地の方に直接情報を聞くという行動力にびっくり!オープンで積極的に行動を起こす、フランキーさんの人柄が伝わってきます。
Q8. 日本とアメリカと多国籍なルーツを持つことはアートやライフスタイルにも影響していますか?どんな部分に影響が出ていると感じる?
日本のルーツは自分にとってものすごく大切で、自分のアート作品には日本とアメリカの色々な部分がミックスされていると感じています。例えば、色はアメリカよりのビビッドなテイストが多く、形に関しては和柄など「和」を取り入れたデザインや雰囲気を心がけ、どこか懐かしくて新鮮な絵を常に追求しています。
Q9. 今までの旅で思い出に残っている場所とエピソードはありますか?
お仕事で行ったフロリダで、人生が180度変わりました。ウェストパームビーチで長さ200m以上もある巨大な壁画を3週間かけて完成させるプロジェクトで、いざフロリダで現地スタッフと一緒に働いてみると、自分がアジア人ということもあって甘くみられたり、仕事の件でトラブルになってしまい訴訟の話に発展してしまったりと悔しい思いをしたり、滞在中に銃撃戦があったり、朝起きたら目の前の線路で誰かが轢かれて倒れていたり。
フロリダでの仕事や日常生活を通して、今まで自分が思ってたいわゆる”普通”の感覚や”常識”が完全に覆されました。まともな頭ではここで働けないなと思いましたね(笑)
もっと色んな人と関わってどんな人とでもうまく仕事をしていけるように強くなりたいという気持ちがどんどん大きくなり、最終的には、”ああ、自分には日本の生活は物足りないかもしれない”、その生活にはもう戻れないなって思ってしまったんです。自分の人生やライフスタイルを見直すきっかけにもなりました。一時期は移住まで考えたほど、フロリダ滞在は自分にとって衝撃的でしたね。
Megumi’s comment
フロリダでの仕事を通して、今まで関わりがなかった人との出会いや日本とは全く異なる日常生活に触れ、衝撃を受けたというフランキーさん。誰しも自分が住んでいたところを離れて挑戦するのは勇気がいることだと思いますが、それが人生観やライフスタイルを変えてしまうほどのきっかけになることも。
Q10. 衝撃的だったフロリダでのお仕事を経てコロナ禍の今。旅やライフスタイルに対する価値観に変化はありましたか?Yesの場合、どのように変わりましたか?
コロナ禍で、海外での壁画制作やコンテンツの仕事が一気にできなくなったので国内でできることを始めたり、仕事中心の生活から自分の時間とバランスが取れるような生活を心がけるようになりました。
コロナ前は、ありがたいことにアーティストとして少しずつ注目してもらえるようになっていたので、依頼される仕事はほとんど全部引き受けていたので常に仕事をしている状態で、自分の時間が全くとれませんでした。やりたいことを全て実現したい一心で仕事に全力でした。結果的に当時の自分の人生のほとんどを仕事に費やすようになり、自分のライフスタイルを見直したいと思うようになりました。
心のどこかで、常に仕事のことで頭がいっぱいで、心が豊かではなかったことに気づいたんです。もう少しバランスを取らないと人生が仕事で終わってしまうな、と感じました。
そこでコロナをきっかけに、依頼される仕事をすべて引き受けるのではなく、自分がこの先どんな人になっていたいか、どんな仕事をしていたいのかをイメージし、そのイメージに近づけるような仕事を優先したり挑戦するようになりました。
まずは、自分がやりたい仕事のタネを自分からまくこと。そして色んな国の色んな人ともっとオープンに会話してみたい、まだまだ自分の知らない色んな視点から話を掘り下げていって新しい世界を知りたい、という気持ちもあったので、徐々に仕事の量を減らして自分の自由な時間を作りました。
Megumi’s comment
フロリダでの滞在やコロナをきっかけに自身のライフスタイルを見直し、自分の時間とのバランスを意識するようになったフランキーさん。自分の将来を想像してそのイメージに合う仕事を引き受けたり、そのタネをまく。目標に向かって一歩ずつ着実に取り組むフランキーさんの努力家な人柄が伝わってきます。
Q11. Frankieさんにとって、アートはどんな存在?
わたしにとって、アートは自分と向き合える時間で、絵は自分の心の鏡。
自分の過去の作品を見ると、まるでタイムカプセルのようにその時考えていたこととかがすべて手に取るように分かるんです(笑)
だから、もちろんアーティストとして仕事をいただき絵を描く、それが生活の収入源。だけど仕事としての絵だけじゃなくて、小さい頃に純粋に絵を描くことが好きだったように、素直な気持ちで絵を描き続ける事を忘れないように心掛けています。
今でも夜中、彼や猫達が寝静まった後にひとりで絵を描く時間はとても大切な時間。その日の気分のままに自由に描いています。あと、絵は落ち込んでいる時にこそ描きます。そうすると、あとで振り返って、”あんなに辛かったのに、こんなに素敵な絵を描いたんだ”って思えるんですよね。
人生は辛いもの。生きていると辛いことの方が多いと感じます。だから、その中で一つでも多く自分が楽しめることを見つける。それが人生を楽しく生きるコツなんじゃないかな、って絵を描いていると思うんですよね。
Megumi’s comment
色々ある人生の中で一つでも多く楽しめることを見つけ、本当に好きなことに時間を割いて、心が豊かな人生を送る。とても大切な考え、勉強になる!
Q12. 今回のデザインの背景にあるフランキーさんの思いやストーリーを聞かせて!
今回の旅のインスピレーションは、海外ではなく、日本国内を旅して見た景色。見方によっては、山にも、雲にも、波にも見える、自然を感じられるようなデザインとカラーです。
海外で見てきた”山”と日本の山って違う。台湾はもっとゴツゴツした岩山で、龍が出てきそうな感じ(笑)反対に、日本の山は柔らかくてなめらかで、折り紙のようだと感じる。自分が思う穏やかな日本人をそのまま象徴している感覚。そんな日本人としてのアイデンティティーを絵に表現したかったんです。
Q13. 自然が好きなFrankieさん。環境に対する思いや、普段から行っているアクションはありますか?
昔はよく珊瑚をテーマにした絵を描いていたくらい、海が大好きです。でも海に行くとどうしてもゴミを見つけてしまうので、行った時は必ずビーチクリーンをしています。シュノーケルやダイビングしている時も、本当は海の中にあるものは触ってはいけないけど、浮いてるゴミを見つけたら持って帰るようにしています。
あとは、生ゴミを減らす意味も込めて、アボガドの種をとって植えて育てています。いくつか植えた種が芽を出して今では立派な観葉植物になりました(笑)あまりストレスにならず、楽しく取り組めるように日々工夫しています。
Q14. 最後に、Frankieさんにとって「旅」とはなんですか?
自分の可能性を知って、伸ばせる機会。旅を通して色んな文化に触れて、美味しいものを食べて、色んな人との出会いがあって。そういった非日常な環境に自分を置くことで、チャレンジ、方向転換、リセット、またはリラックスができる。心が豊かになる体験
Megumi’s comment
オープンで飾らない性格が魅力なフランキーさん。
インタビューを通して、アートに対する情熱や、目標に向かって積極的に行動する努力家の一面も見えました。言葉の節々に現れる素敵な考え方からは、本当の意味での豊かな人生の歩み方のヒントももらえたと感じました。
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