【WE ARE BORDERLESS】RINA

- 境界線を持たないライフスタイルを選択したわたしたちの生き方 -

人生に境界線はない

時代の移り変わりと共に
新しい働き方が模索され
ライフスタイルの選択肢が増え
多様な価値観が受け入れらようになったいま

既存の枠に囚われない
ひとりひとりが自分らしくいられる
柔軟なライフスタイルが少しずつ注目されている

この連載はそんなライフスタイルを送る方たちにフォーカスし、
インタビューを通して見えてくる新しい価値観、
その出会いとストーリーを解き明かす

- 境界線を持たないライフスタイルを選択したわたしたちの生き方 -

人生に境界線はない

時代の移り変わりと共に
新しい働き方が模索され
ライフスタイルの選択肢が増え
多様な価値観が受け入れらようになったいま

既存の枠に囚われない
ひとりひとりが自分らしくいられる
柔軟なライフスタイルが少しずつ注目されている

この連載はそんなライフスタイルを送る方たちにフォーカスし、
インタビューを通して見えてくる新しい価値観、
その出会いとストーリーを解き明かす

- 境界線を持たないライフスタイルを選択したわたしたちの生き方 -

人生に境界線はない

時代の移り変わりと共に
新しい働き方が模索され
ライフスタイルの選択肢が増え
多様な価値観が受け入れらようになったいま

既存の枠に囚われない
ひとりひとりが自分らしくいられる
柔軟なライフスタイルが少しずつ注目されている

この連載はそんなライフスタイルを送る方たちにフォーカスし、
インタビューを通して見えてくる新しい価値観、
その出会いとストーリーを解き明かす

RIna Lila

お住まい兵庫県

職 業アーティスト

趣 味絵を描くこと、絵を見ること、写真、旅、読書

好きな国日本、フランス、インドネシア

好きな食べ物日本のお米

座右の銘
しんどい時こそ周りに与える(言葉や気持ちや物など、自分がしんどいと感じる時こそ、人に与えることで、笑顔をもらえたり喜んでくれることに対して自分も喜びで満たされて、結局それは、自分が与えられたように感じる。)

第4回目は、アーティストとして活動するRinaさんにインタビュー。
夕日や空からインスピレーションを得たという、淡い色合いの作品や、
作品と一緒に生まれる素敵なメッセージに惹かれるファンもたくさん多いですが、
かつては自己表現が苦手だったそう。
そんな彼女が語る、旅やアートを通して出会えた新しい自分、その背景にあるストーリーとは?

Rina Lila

お住まい兵庫県

職 業アーティスト

趣 味絵を描くこと、絵を見ること、写真、旅、読書

好きな国日本、フランス、インドネシア

好きな食べ物日本のお米

座右の銘
しんどい時こそ周りに与える(言葉や気持ちや物など、自分がしんどいと感じる時こそ、人に与えることで、笑顔をもらえたり喜んでくれることに対して自分も喜びで満たされて、結局それは、自分が与えられたように感じる。)

第4回目は、アーティストとして活動するRinaさんにインタビュー。
夕日や空からインスピレーションを得たという、淡い色合いの作品や、
作品と一緒に生まれる素敵なメッセージに惹かれるファンもたくさん多いですが、
かつては自己表現が苦手だったそう。
そんな彼女が語る、旅やアートを通して出会えた新しい自分、その背景にあるストーリーとは?

Rina Lila

お住まい兵庫県

職 業アーティスト

趣 味絵を描くこと、絵を見ること、写真、旅、読書

好きな国日本、フランス、インドネシア

好きな食べ物日本のお米

座右の銘
しんどい時こそ周りに与える(言葉や気持ちや物など、自分がしんどいと感じる時こそ、人に与えることで、笑顔をもらえたり喜んでくれることに対して自分も喜びで満たされて、結局それは、自分が与えられたように感じる。)

第4回目は、アーティストとして活動するRinaさんにインタビュー。夕日や空からインスピレーションを得たという、淡い色合いの作品や、作品と一緒に生まれる素敵なメッセージに惹かれるファンもたくさん多いですが、かつては自己表現が苦手だったそう。
そんな彼女が語る、旅やアートを通して出会えた新しい自分、その背景にあるストーリーとは?

Q1. Rinaさんとアートとの出会いは?

はじめて絵を描くことが楽しいと感じたのは小学1年生の時です。イルカの胴体をクレヨンで塗っている時に、先生がグレーに黄色や紫を混ぜることをアドバイスしてくれて、それに従って描いてる時、色が混ざっていくのがとにかく楽しかったことを覚えています。

Q2. アートをはじめたきっかけは?

バリ島でのひとり旅がきっかけです。

それまでは自他共に認める人見知りな性格で、自己表現が苦手で怖いと感じていました。
その気持ちに変化が起きたのが、バリ島でフラッと入った美術館で
ある絵を見た瞬間。”描きたい!!”という気持ちがどこからか湧いてきて、日本に帰ったら描き始めると決めました。

帰ってからすぐに画材屋さんに行ってペンやノート、水彩を買って描き始めました。その1年後に、もっと本格的に絵を描きたいと、アクリル絵の具を買いました。

アクリル絵の具を初めて触ったとき、小学一年生の時に描いたイルカの絵のことを思い出して、”これだ!”という感覚になりました。それから取りつかれたかのように、毎日絵を描き始めました。

Q3. バリで出会った絵がきっかけだったんですね!海外のひとり旅、勇気がなかなかでない方も多いと思いますが、不安はありませんでしたか?

実はひとり旅はその時が初めてではなく、19歳の時にフィリピンのセブ島に英語を勉強し短期留学しました。飛行機の乗り換えもあったし不安はありましたが、当時は好奇心の方が大きくて、不思議と怖いと思った記憶があまりないです。

Q4. 好奇心って自分を動かすエネルギーになりますよね!英語を勉強したいと思った理由はなんですか?

保育園で外国人と初めて出会い、英語に触れたことがきっかけです。おじいちゃん、おばあちゃんが英語を教えてくれたのですが、直感でその人たちの”におい”が好きだと感じて、もっと知りたい、近くにいたいと思いました。

Q5. 素敵!留学先にセブ島を選んだ理由はなんですか?英語の勉強は大変でしたか?

英語を勉強したくて留学先を探しているとき、アメリカやイギリスの留学は費用が高くて難しいと両親に言われてしまったので、大学に通いながらアルバイトをしてお金を貯めて、思い切って2週間セブ島に留学しました。

セブ島を選んだ理由は、親戚にフィリピン人の人がいたり、おじいちゃんの兄弟が戦争の時、フィリピンで亡くなったり、どこかで自分に近いものがあったから。そのおかげで迷わずに留学を決められました。

セブ島で大変だったのは、初めて自分の”壁”にぶち当たったこと。
留学に来ている他の方の英語力がすごくハイレベルに見えた。みんな、オリエンテーションの時点で会話が成り立っていて、わたしは”Yes、No”の受け答えがやっとという状況。周りの人はどうやって話せるようになったんだろう、と感心すると同時にショックと悔しさがありました。そこから自分も頑張って喋れるようになりたいと思い、とにかく必死で2週間を乗り切りました。

語学学校の先生と

Q6. 世界が広がったセブ島留学。行く前と後では自分の気持ちにどんな変化がありましたか?

それまでは漠然と日常を生きていましたが、フィリピンは英語やタガログ語など、複数の言語が公用語として使われているのが当たり前。そんな環境を経験して、突然自分がいた世界が小さいと感じて、もっといろんな世界をみてみたいと強く思いました。

何回もフィリピンにプチ留学して英語の勉強を続け、2年後には少しずつ会話ができるようになっている自分がいました。嬉しかったです。

その後さらに英語を磨きたいという思いが芽生え、アメリカのサンディエゴに半年間留学。英語を勉強するにつれて、ぼんやりと”海外で働いてみたい、英語を使って働いてみたい、違う文化の人たちと働いてみたい”という気持ちが芽生えて、大学では観光学部に入り、旅行のことを学んだりしました。

Q7. ひとり旅を通して自分がいる環境と異なる言語や文化に出会ったRinaさん。自己表現が苦手だったとおっしゃっていましたが、英語を勉強することで自分の中で変化がありましたか?

語学の勉強がきっかけというよりは、ベトナムでのひとり旅から来ているかもしれません。自分の中で大切な気付きがあった、人生の中でも思い出に残る経験のひとつです。

1ヶ月半かけて北から南へ、ベトナムを横断する旅。ハノイから始まって山に行ってホイアンにくだり、ホーチミンからフーコック島までいきました。特に印象に残っているのは、中国との国境あたりにある山のエリアで、同じくひとり旅中の女の子たちと4人で、バイクで4日間、山の中を走ったこと。

Q8. はじめて会った人同士でバイク旅!ワクワクしますね!その女の子たちとの出会いは?

出会いはハノイから山の方に向かうバスの中でした。近くの席に座っていた女の子に、「どこにいくの?これからどうするの?」って話しかけられたんです。バイク旅をしたいことを伝えたら、その子も同じくひとり旅で、意気投合。たまたま近くの席にいたまた別のひとり旅の女の子たちも一緒に行くことになりました。ベルギー、ロシア、リトアニア、日本、4カ国から4人が集まる旅。面白い旅になりそうだな、と思いワクワクしました。

いざ、バイク旅が始まると、1日中乗っていたり、体力的にもしんどくなっちゃったりもしたし、当時はヴィーガンだったので、小さい街だと食べられるものがなくて困ったりもしました。

でも初めてのことばかりだからこそ知れること、得られることの方が多かったです。旅の途中で見た、忘れられないくらい綺麗な景色。4日間という長いようで短い期間を一緒に過ごした友達、かけがえのない時間。そのときに一緒に旅をした1人の子とは今でも繋がっています。

Q9. とても楽しそう!普段から自分から話しかけて誰とでも仲良くなれる方ですか?

とんでもないです(笑)日本ではずっと人見知りな性格だと思っていたし、友達からもそう言われることが多かったです。でも、日本から出て、言語が違う環境にいると、自然とオープンでフレンドリーになれる自分がいる。人見知りな自分が変われた気がして、そういう自分が好きでした。

Q10. インスタグラムや絵を通してオープンに発信しているRinaさんを見ていると、人見知りな部分は意外でした!

もともと、日本には自分の居場所はない、生きづらいと感じていました。それが旅や、絵という自己表現の術を通して、すべては自分次第だということに気付いたんです。

昔は環境のせいにしていることが多くて、日本は住みにくい、話しにくい、心を開けないなと感じていました。

例えば、海外だとエレベーターで一緒になったら話しかけたり、目があったらニコって笑ったりすることがある。日本はそういうのがないのが嫌だなぁって思っていた。自分から人に話しかけることが苦手でしなかったんです。

でも、絵を始めてからは自然とオープンになれる自分がいて気付いたんです。今思うと、日本っていうことをすごく言い訳にしていたなって。

日本でも海外でも、どこにいるか関係なく、自分がしたいと思うならすればいい、人に話しかけられなかったら自分から挨拶してみよう、とかアクションをとる。その気持ちが大事で、そういう環境が周りになかったら自分で作ればいいって思えるようになりました。自分が心地よくいられる場所を意識して作ってあげることで、日本にいても生きやすくなりました。

Q11. 旅や、絵という自己表現を通して、自分の”枠”を飛び越えたRinaさん。アーティスト活動のインスピレーションは今までの旅からきていることもある?

はい。作品で使う色は、空、夕陽や自然の色が多いです。旅先で見た空の色は、どこか日本の空とは違ったりするので、その時、その場所で記憶にあること、印象に残ったと感じるものや、こういう色好きだったなーとか思い出すと、自然とそういう色になっていることがある。特に夕日が好きで、写真を何度も見返したくなります。

作品につけているタイトルやメッセージは、経験したことや、誰かの話を聞いたりして学んだことからきています。直近だと例えば「闇があるから光がある」、「you are loved」 などのタイトルを作品につけました。こういった言葉は、頑張って考えてだしたものではなくて自然に出てくるもの。

わたしにとって、作品とメッセージはセットでどちらも大事なんです。メッセージがないとソワソワして、自分の中で作品として”完成”ではない気がして。うまく言えないですが、絵を描きながら自分に向き合っていると、いつのまにか自分の考えを少しずつ消化できていて。気がついたら言葉が自然と浮かんでくるんです。

自分が見た景色や、経験したこと、結果的にはすべてが絵のインスピレーション繋がってると感じます。

Q12.絵を描くことで自分の”内側の世界”と対話し、言葉が自然と浮かんでくる、素敵です!絵を描くということはRinaさんにとってどういうことですか?自分と向き合うことでどんな発見がある?

生きること、自分を輝かせてあげられる1番の方法であると同時に、純粋に楽しくて好きなことで、自分と向き合ったり、癒されるツールのひとつです。

例えば、描いていると今惹かれる色が出てきます。
いま何気なく手にとった色は、ピンクとか淡い色だったな。なんでその色なんだろう?あ、昨日見た空の色だ。もしその色が黒だったら、何か自分の中にあるのかな、どういう風に出すのかな?そういうところから対話が始まります。

最初は楽しく描いていても、途中で何か違うなとか、あ、嫌だなって思ったりすることもあります。そう思った時は、この気持ちはなんなんだろう?って自分自身に問いかけてみる。

違う画材、クレヨンを使ってみたらどうだろう?クレヨンで思いっきり手を動かして描いていたら、あ、自分の感情を出したかったんだ、とか気付きがあります。

こういうことって、実は考えながらやっているというよりは感覚的にやっていることなので言葉にするのは結構難しかったりするんですが伝わりますかね(笑)

Q13. すごく共感します!わたしにとっては、”旅”が自分と向き合うツール。ただ、向き合えば向き合うほど自分の内に篭ってしまうこともあって。Rinaさんにもそういう時はありますか?

あります!!制作中は、何がしたい、どう描きたい?って、自分としか向き合わないからしんどくなる時があります。でも向き合うからこそ、そこを乗り越えて人に伝えられたり、絵で表現できたり、そういう葛藤があるから深みを表現できてクリエイティブなものが生まれたりするのかな、とも思います。

描いていると、その時によって感じるものが違うことに気付きます。それで、その感情にただただ向き合っていく。自分の内側と向き合っていると、内にこもって深みにはまってしまう時があるけど、タイミングがくれば外に出して行きたいって思えます。

その内に籠る時間も、葛藤もすべて必要なもの。葛藤している時間は本当に苦しいけど、結果的に導いてくれてすごい好きなものが生み出せて、好きな作品になったり。

そうやって生み出した作品が誰かの心に響いたらもっと嬉しいですね。

Q14. 葛藤と向き合った結果、その先に素晴らしいものが生まれる。自分の内と向き合い、深く見つめるからこそ出せる作品なんですね。とても尊敬します!制作活動中や後、息抜きやリフレッシュをする時間はどんなことをしていますか?

夕日を見てぼーっとしたり、夕日の写真をフィルムカメラで撮ったり、映画をみたり、本を読んだりすることが好きです。

人間的なヒューマンドラマが好きで、最近はジブリとかもよく見ます。登場人物が葛藤して生きている部分が自分と重なった利、伝えようとしているメッセージがすごく理解できる。

本は、小説も好きだけど、自己啓発の本を読んでネガティブな感情との向き合い方について学ぶこともあります。学ぶことで自分の中からも自然と言葉が出てくるようになりました。

制作中や展示会で移動しているときなどは、お気に入りのポーチに入れてるおばあちゃんからもらった御守りや友達にもらった手紙、自分が大切にしているものを持っていきます。どこに行っても、一人だとしても、それを見たりさわったりすると安心できる。ポーチ自体も、お気に入りのアーティストさんが描いていて、守ってくれているような感じがするんです。

友達と自然の中で遊んだりすることも好きです。コロナでしばらく海外に出られない期間が続きましたが、日本にも美しい自然がある。今まで海外に目が向いていたのが、“日本”に目が向くようになって、行ったことがないところ、日本の美しいところに行ってみたいと思うようになった。

Q15. 日本も素敵な場所がたくさんありますよね〜!これから行ってみたいところはどこですか?

今はヨーロッパに行きたいです。アートを始めたからというのもあって、いろんなアートをみてみたいという気持ちが大きいです。そこで活躍しているアーティストさんとも仲良くなりたい!

特にフランスに行ってみたいです。22歳の時にお母さんとパリに行ったことがありますが、街並みが美しすぎて、夢のようで、自分が映画の中にいるような気持ちになってときめきがたくさんありました。

その時はまだ絵に出会ってなかったので、もう一度今行って、美術館に行ったり、カフェでコーヒー飲みながら絵を描いたりしたい。どんな空が見れるのかなとか?どんな色に出会えるのかな、その地の文化はどんな色だろうとか、ワクワクしたい。

新しい場所で制作したらどんなものが生まれるんだろうって考えると気になります。

Q16. これから挑戦してみたいことはどんなことですか?

自然の広いところで自分の作品も他のアーティストの作品も展示・制作できる美術館、空間を作ること。

自由に使える空間があったらいいな、と漠然と考えていて。そこに行ったら絵を描くだけじゃなくて、なんでもOKで、楽器もあったり。宿泊もできたらいいなと思います。

表現することって年と共にハードルが高くなったりする。何かを成し遂げないと行けない、完璧に終わらせないといけないっていう感情が無意識にあるから。

でも本当は、絵の場合だったらこの色が使いたい、線が描きたい、それで十分だと思うんです。

ひとりひとりが自分を解放して、”枠”を超えて自由になれる、そんな場所が作りたいと思っています。

Q17. 最後に、Rinaさんにとって「旅」とはなんですか?

頭が詰まった時、自分の枠から出たい時、吸収したい時、新しい景色が見たい時に旅に出たくなります。

私にとって旅とは、自分をアップデートさせてくれるもの。旅に出る前の自分と、出た後の自分は小さなことでも変化している。人との出会いや景色、経験などが自分の小さな箱から外に出してくれる。これからも、外側の世界への旅、内側の世界への旅、自分の人生の旅を続けたい、楽しみたいです!

<最後に>

海外でのひとり旅を通して、自然とオープンになれる好きな自分に出会えたというRinaさん。
自分と向き合い、心地良い環境を作ってあげることで、
ありのままの自分でいられることに気づいたそう。

誰もが自分の中に持っている“border”。ひとりひとりがそれを超える瞬間がある。
このストーリーも、一歩踏み出す、そっと背中を押してもらう
きっかけになりますように。

Q1. Rinaさんとアートとの出会いは?

はじめて絵を描くことが楽しいと感じたのは小学1年生の時です。イルカの胴体をクレヨンで塗っている時に、先生がグレーに黄色や紫を混ぜることをアドバイスしてくれて、それに従って描いてる時、色が混ざっていくのがとにかく楽しかったことを覚えています。

Q2. アートをはじめたきっかけは?

バリ島でのひとり旅がきっかけです。

それまでは自他共に認める人見知りな性格で、自己表現が苦手で怖いと感じていました。
その気持ちに変化が起きたのが、バリ島でフラッと入った美術館で
ある絵を見た瞬間。”描きたい!!”という気持ちがどこからか湧いてきて、日本に帰ったら描き始めると決めました。

帰ってからすぐに画材屋さんに行ってペンやノート、水彩を買って描き始めました。その1年後に、もっと本格的に絵を描きたいと、アクリル絵の具を買いました。

アクリル絵の具を初めて触ったとき、小学一年生の時に描いたイルカの絵のことを思い出して、”これだ!”という感覚になりました。それから取りつかれたかのように、毎日絵を描き始めました。

Q3. バリで出会った絵がきっかけだったんですね!海外のひとり旅、勇気がなかなかでない方も多いと思いますが、不安はありませんでしたか?

実はひとり旅はその時が初めてではなく、19歳の時にフィリピンのセブ島に英語を勉強し短期留学しました。飛行機の乗り換えもあったし不安はありましたが、当時は好奇心の方が大きくて、不思議と怖いと思った記憶があまりないです。

Q4. 好奇心って自分を動かすエネルギーになりますよね!英語を勉強したいと思った理由はなんですか?

保育園で外国人と初めて出会い、英語に触れたことがきっかけです。おじいちゃん、おばあちゃんが英語を教えてくれたのですが、直感でその人たちの”におい”が好きだと感じて、もっと知りたい、近くにいたいと思いました。

Q5. 素敵!留学先にセブ島を選んだ理由はなんですか?英語の勉強は大変でしたか?

英語を勉強したくて留学先を探しているとき、アメリカやイギリスの留学は費用が高くて難しいと両親に言われてしまったので、大学に通いながらアルバイトをしてお金を貯めて、思い切って2週間セブ島に留学しました。

セブ島を選んだ理由は、親戚にフィリピン人の人がいたり、おじいちゃんの兄弟が戦争の時、フィリピンで亡くなったり、どこかで自分に近いものがあったから。そのおかげで迷わずに留学を決められました。

セブ島で大変だったのは、初めて自分の”壁”にぶち当たったこと。
留学に来ている他の方の英語力がすごくハイレベルに見えた。みんな、オリエンテーションの時点で会話が成り立っていて、わたしは”Yes、No”の受け答えがやっとという状況。周りの人はどうやって話せるようになったんだろう、と感心すると同時にショックと悔しさがありました。そこから自分も頑張って喋れるようになりたいと思い、とにかく必死で2週間を乗り切りました。

語学学校の先生と

Q6. 世界が広がったセブ島留学。行く前と後では自分の気持ちにどんな変化がありましたか?

それまでは漠然と日常を生きていましたが、フィリピンは英語やタガログ語など、複数の言語が公用語として使われているのが当たり前。そんな環境を経験して、突然自分がいた世界が小さいと感じて、もっといろんな世界をみてみたいと強く思いました。

何回もフィリピンにプチ留学して英語の勉強を続け、2年後には少しずつ会話ができるようになっている自分がいました。嬉しかったです。

その後さらに英語を磨きたいという思いが芽生え、アメリカのサンディエゴに半年間留学。英語を勉強するにつれて、ぼんやりと”海外で働いてみたい、英語を使って働いてみたい、違う文化の人たちと働いてみたい”という気持ちが芽生えて、大学では観光学部に入り、旅行のことを学んだりしました。

Q7. ひとり旅を通して自分がいる環境と異なる言語や文化に出会ったRinaさん。自己表現が苦手だったとおっしゃっていましたが、英語を勉強することで自分の中で変化がありましたか?

語学の勉強がきっかけというよりは、ベトナムでのひとり旅から来ているかもしれません。自分の中で大切な気付きがあった、人生の中でも思い出に残る経験のひとつです。

1ヶ月半かけて北から南へ、ベトナムを横断する旅。ハノイから始まって山に行ってホイアンにくだり、ホーチミンからフーコック島までいきました。特に印象に残っているのは、中国との国境あたりにある山のエリアで、同じくひとり旅中の女の子たちと4人で、バイクで4日間、山の中を走ったこと。

Q8. はじめて会った人同士でバイク旅!ワクワクしますね!その女の子たちとの出会いは?

出会いはハノイから山の方に向かうバスの中でした。近くの席に座っていた女の子に、「どこにいくの?これからどうするの?」って話しかけられたんです。バイク旅をしたいことを伝えたら、その子も同じくひとり旅で、意気投合。たまたま近くの席にいたまた別のひとり旅の女の子たちも一緒に行くことになりました。ベルギー、ロシア、リトアニア、日本、4カ国から4人が集まる旅。面白い旅になりそうだな、と思いワクワクしました。

いざ、バイク旅が始まると、1日中乗っていたり、体力的にもしんどくなっちゃったりもしたし、当時はヴィーガンだったので、小さい街だと食べられるものがなくて困ったりもしました。

でも初めてのことばかりだからこそ知れること、得られることの方が多かったです。旅の途中で見た、忘れられないくらい綺麗な景色。4日間という長いようで短い期間を一緒に過ごした友達、かけがえのない時間。そのときに一緒に旅をした1人の子とは今でも繋がっています。

Q9. とても楽しそう!普段から自分から話しかけて誰とでも仲良くなれる方ですか?

とんでもないです(笑)日本ではずっと人見知りな性格だと思っていたし、友達からもそう言われることが多かったです。でも、日本から出て、言語が違う環境にいると、自然とオープンでフレンドリーになれる自分がいる。人見知りな自分が変われた気がして、そういう自分が好きでした。

Q10. インスタグラムや絵を通してオープンに発信しているRinaさんを見ていると、人見知りな部分は意外でした!

もともと、日本には自分の居場所はない、生きづらいと感じていました。それが旅や、絵という自己表現の術を通して、すべては自分次第だということに気付いたんです。

昔は環境のせいにしていることが多くて、日本は住みにくい、話しにくい、心を開けないなと感じていました。

例えば、海外だとエレベーターで一緒になったら話しかけたり、目があったらニコって笑ったりすることがある。日本はそういうのがないのが嫌だなぁって思っていた。自分から人に話しかけることが苦手でしなかったんです。

でも、絵を始めてからは自然とオープンになれる自分がいて気付いたんです。今思うと、日本っていうことをすごく言い訳にしていたなって。

日本でも海外でも、どこにいるか関係なく、自分がしたいと思うならすればいい、人に話しかけられなかったら自分から挨拶してみよう、とかアクションをとる。その気持ちが大事で、そういう環境が周りになかったら自分で作ればいいって思えるようになりました。自分が心地よくいられる場所を意識して作ってあげることで、日本にいても生きやすくなりました。

Q11. 旅や、絵という自己表現を通して、自分の”枠”を飛び越えたRinaさん。アーティスト活動のインスピレーションは今までの旅からきていることもある?

はい。作品で使う色は、空、夕陽や自然の色が多いです。旅先で見た空の色は、どこか日本の空とは違ったりするので、その時、その場所で記憶にあること、印象に残ったと感じるものや、こういう色好きだったなーとか思い出すと、自然とそういう色になっていることがある。特に夕日が好きで、写真を何度も見返したくなります。

作品につけているタイトルやメッセージは、経験したことや、誰かの話を聞いたりして学んだことからきています。直近だと例えば「闇があるから光がある」、「you are loved」 などのタイトルを作品につけました。こういった言葉は、頑張って考えてだしたものではなくて自然に出てくるもの。

わたしにとって、作品とメッセージはセットでどちらも大事なんです。メッセージがないとソワソワして、自分の中で作品として”完成”ではない気がして。うまく言えないですが、絵を描きながら自分に向き合っていると、いつのまにか自分の考えを少しずつ消化できていて。気がついたら言葉が自然と浮かんでくるんです。

自分が見た景色や、経験したこと、結果的にはすべてが絵のインスピレーション繋がってると感じます。

Q12.絵を描くことで自分の”内側の世界”と対話し、言葉が自然と浮かんでくる、素敵です!絵を描くということはRinaさんにとってどういうことですか?自分と向き合うことでどんな発見がある?

生きること、自分を輝かせてあげられる1番の方法であると同時に、純粋に楽しくて好きなことで、自分と向き合ったり、癒されるツールのひとつです。

例えば、描いていると今惹かれる色が出てきます。
いま何気なく手にとった色は、ピンクとか淡い色だったな。なんでその色なんだろう?あ、昨日見た空の色だ。もしその色が黒だったら、何か自分の中にあるのかな、どういう風に出すのかな?そういうところから対話が始まります。

最初は楽しく描いていても、途中で何か違うなとか、あ、嫌だなって思ったりすることもあります。そう思った時は、この気持ちはなんなんだろう?って自分自身に問いかけてみる。

違う画材、クレヨンを使ってみたらどうだろう?クレヨンで思いっきり手を動かして描いていたら、あ、自分の感情を出したかったんだ、とか気付きがあります。

こういうことって、実は考えながらやっているというよりは感覚的にやっていることなので言葉にするのは結構難しかったりするんですが伝わりますかね(笑)

Q13. すごく共感します!わたしにとっては、”旅”が自分と向き合うツール。ただ、向き合えば向き合うほど自分の内に篭ってしまうこともあって。Rinaさんにもそういう時はありますか?

あります!!制作中は、何がしたい、どう描きたい?って、自分としか向き合わないからしんどくなる時があります。でも向き合うからこそ、そこを乗り越えて人に伝えられたり、絵で表現できたり、そういう葛藤があるから深みを表現できてクリエイティブなものが生まれたりするのかな、とも思います。

描いていると、その時によって感じるものが違うことに気付きます。それで、その感情にただただ向き合っていく。自分の内側と向き合ってると、内にこもって深みにはまってしまう時があるけど、タイミングがくれば外に出して行きたいって思えます。

その内に籠る時間も、葛藤もすべて必要なもの。葛藤している時間は本当に苦しいけど、結果的に導いてくれてすごい好きなものが生み出せて、好きな作品になったり。

そうやって生み出した作品が誰かの心に響いたらもっと嬉しいですね。

Q14. 葛藤と向き合った結果、その先に素晴らしいものが生まれる。自分の内と向き合い、深く見つめるからこそ出せる作品なんですね。とても尊敬します!制作活動中や後、息抜きやリフレッシュをする時間はどんなことをしていますか?

夕日を見てぼーっとしたり、夕日の写真をフィルムカメラで撮ったり、映画をみたり、本を読んだりすることが好きです。

人間的なヒューマンドラマが好きで、最近はジブリとかもよく見ます。登場人物が葛藤して生きている部分が自分と重なった利、伝えようとしているメッセージがすごく理解できる。

本は、小説も好きだけど、自己啓発の本を読んでネガティブな感情との向き合い方について学ぶこともあります。学ぶことで自分の中からも自然と言葉が出てくるようになりました。

制作中や展示会で移動しているときなどは、お気に入りのポーチに入れてるおばあちゃんからもらった御守りや友達にもらった手紙、自分が大切にしているものを持っていきます。どこに行っても、一人だとしても、それを見たりさわったりすると安心できる。ポーチ自体も、お気に入りのアーティストさんが描いていて、守ってくれているような感じがするんです。

友達と自然の中で遊んだりすることも好きです。コロナでしばらく海外に出られない期間が続きましたが、日本にも美しい自然がある。今まで海外に目が向いていたのが、“日本”に目が向くようになって、行ったことがないところ、日本の美しいところに行ってみたいと思うようになった。

Q15. 日本も素敵な場所がたくさんありますよね〜!これから行ってみたいところはどこですか?

今はヨーロッパに行きたいです。アートを始めたからというのもあって、いろんなアートをみてみたいという気持ちが大きいです。そこで活躍しているアーティストさんとも仲良くなりたい!

特にフランスに行ってみたいです。22歳の時にお母さんとパリに行ったことがありますが、街並みが美しすぎて、夢のようで、自分が映画の中にいるような気持ちになってときめきがたくさんありました。

その時はまだ絵に出会ってなかったので、もう一度今行って、美術館に行ったり、カフェでコーヒー飲みながら絵を描いたりしたい。どんな空が見れるのかなとか?どんな色に出会えるのかな、その地の文化はどんな色だろうとか、ワクワクしたい。

新しい場所で制作したらどんなものが生まれるんだろうって考えると気になります。

Q16. これから挑戦してみたいことはどんなことですか?

自然の広いところで自分の作品も他のアーティストの作品も展示・制作できる美術館、空間を作ること。

自由に使える空間があったらいいな、と漠然と考えていて。そこに行ったら絵を描くだけじゃなくて、なんでもOKで、楽器もあったり。宿泊もできたらいいなと思います。

表現することって年と共にハードルが高くなったりする。何かを成し遂げないと行けない、完璧に終わらせないといけないっていう感情が無意識にあるから。

でも本当は、絵の場合だったらこの色が使いたい、線が描きたい、それで十分だと思うんです。

ひとりひとりが自分を解放して、”枠”を超えて自由になれる、そんな場所が作りたいと思っています。

Q17. 最後に、Rinaさんにとって「旅」とはなんですか?

頭が詰まった時、自分の枠から出たい時、吸収したい時、新しい景色が見たい時に旅に出たくなります。

私にとって旅とは、自分をアップデートさせてくれるもの。旅に出る前の自分と、出た後の自分は小さなことでも変化している。人との出会いや景色、経験などが自分の小さな箱から外に出してくれる。これからも、外側の世界への旅、内側の世界への旅、自分の人生の旅を続けたい、楽しみたいです!

<最後に>

海外でのひとり旅を通して、自然とオープンになれる好きな自分に出会えたというRinaさん。
自分と向き合い、心地良い環境を作ってあげることで、
ありのままの自分でいられることに気づいたそう。

誰もが自分の中に持っている“border”。
ひとりひとりがそれを超える瞬間がある。
このストーリーも、一歩踏み出す、そっと背中を押してもらう
きっかけになりますように。

Q1. Rinaさんとアートとの出会いは?

はじめて絵を描くことが楽しいと感じたのは小学1年生の時です。イルカの胴体をクレヨンで塗っている時に、先生がグレーに黄色や紫を混ぜることをアドバイスしてくれて、それに従って描いてる時、色が混ざっていくのがとにかく楽しかったことを覚えています。

Q2. アートをはじめたきっかけは?

バリ島でのひとり旅がきっかけです。

それまでは自他共に認める人見知りな性格で、自己表現が苦手で怖いと感じていました。
その気持ちに変化が起きたのが、バリ島でフラッと入った美術館で
ある絵を見た瞬間。”描きたい!!”という気持ちがどこからか湧いてきて、日本に帰ったら描き始めると決めました。

帰ってからすぐに画材屋さんに行ってペンやノート、水彩を買って描き始めました。その1年後に、もっと本格的に絵を描きたいと、アクリル絵の具を買いました。

アクリル絵の具を初めて触ったとき、小学一年生の時に描いたイルカの絵のことを思い出して、”これだ!”という感覚になりました。それから取りつかれたかのように、毎日絵を描き始めました。

Q3. バリで出会った絵がきっかけだったんですね!海外のひとり旅、勇気がなかなかでない方も多いと思いますが、不安はありませんでしたか?

実はひとり旅はその時が初めてではなく、19歳の時にフィリピンのセブ島に英語を勉強し短期留学しました。飛行機の乗り換えもあったし不安はありましたが、当時は好奇心の方が大きくて、不思議と怖いと思った記憶があまりないです。

Q4. 好奇心って自分を動かすエネルギーになりますよね!英語を勉強したいと思った理由はなんですか?

保育園で外国人と初めて出会い、英語に触れたことがきっかけです。おじいちゃん、おばあちゃんが英語を教えてくれたのですが、直感でその人たちの”におい”が好きだと感じて、もっと知りたい、近くにいたいと思いました。

Q5. 素敵!留学先にセブ島を選んだ理由はなんですか?英語の勉強は大変でしたか?

英語を勉強したくて留学先を探しているとき、アメリカやイギリスの留学は費用が高くて難しいと両親に言われてしまったので、大学に通いながらアルバイトをしてお金を貯めて、思い切って2週間セブ島に留学しました。

セブ島を選んだ理由は、親戚にフィリピン人の人がいたり、おじいちゃんの兄弟が戦争の時、フィリピンで亡くなったり、どこかで自分に近いものがあったから。そのおかげで迷わずに留学を決められました。

セブ島で大変だったのは、初めて自分の”壁”にぶち当たったこと。
留学に来ている他の方の英語力がすごくハイレベルに見えた。みんな、オリエンテーションの時点で会話が成り立っていて、わたしは”Yes、No”の受け答えがやっとという状況。周りの人はどうやって話せるようになったんだろう、と感心すると同時にショックと悔しさがありました。そこから自分も頑張って喋れるようになりたいと思い、とにかく必死で2週間を乗り切りました。

語学学校の先生と

Q6. 世界が広がったセブ島留学。行く前と後では自分の気持ちにどんな変化がありましたか?

それまでは漠然と日常を生きていましたが、フィリピンは英語やタガログ語など、複数の言語が公用語として使われているのが当たり前。そんな環境を経験して、突然自分がいた世界が小さいと感じて、もっといろんな世界をみてみたいと強く思いました。

何回もフィリピンにプチ留学して英語の勉強を続け、2年後には少しずつ会話ができるようになっている自分がいました。嬉しかったです。

その後さらに英語を磨きたいという思いが芽生え、アメリカのサンディエゴに半年間留学。英語を勉強するにつれて、ぼんやりと”海外で働いてみたい、英語を使って働いてみたい、違う文化の人たちと働いてみたい”という気持ちが芽生えて、大学では観光学部に入り、旅行のことを学んだりしました。

Q7. ひとり旅を通して自分がいる環境と異なる言語や文化に出会ったRinaさん。自己表現が苦手だったとおっしゃっていましたが、英語を勉強することで自分の中で変化がありましたか?

語学の勉強がきっかけというよりは、ベトナムでのひとり旅から来ているかもしれません。自分の中で大切な気付きがあった、人生の中でも思い出に残る経験のひとつです。

1ヶ月半かけて北から南へ、ベトナムを横断する旅。ハノイから始まって山に行ってホイアンにくだり、ホーチミンからフーコック島までいきました。特に印象に残っているのは、中国との国境あたりにある山のエリアで、同じくひとり旅中の女の子たちと4人で、バイクで4日間、山の中を走ったこと。

Q8. はじめて会った人同士でバイク旅!ワクワクしますね!その女の子たちとの出会いは?

出会いはハノイから山の方に向かうバスの中でした。近くの席に座っていた女の子に、「どこにいくの?これからどうするの?」って話しかけられたんです。バイク旅をしたいことを伝えたら、その子も同じくひとり旅で、意気投合。たまたま近くの席にいたまた別のひとり旅の女の子たちも一緒に行くことになりました。ベルギー、ロシア、リトアニア、日本、4カ国から4人が集まる旅。面白い旅になりそうだな、と思いワクワクしました。

いざ、バイク旅が始まると、1日中乗っていたり、体力的にもしんどくなっちゃったりもしたし、当時はヴィーガンだったので、小さい街だと食べられるものがなくて困ったりもしました。

でも初めてのことばかりだからこそ知れること、得られることの方が多かったです。旅の途中で見た、忘れられないくらい綺麗な景色。4日間という長いようで短い期間を一緒に過ごした友達、かけがえのない時間。そのときに一緒に旅をした1人の子とは今でも繋がっています。

Q9. とても楽しそう!普段から自分から話しかけて誰とでも仲良くなれる方ですか?

とんでもないです(笑)日本ではずっと人見知りな性格だと思っていたし、友達からもそう言われることが多かったです。でも、日本から出て、言語が違う環境にいると、自然とオープンでフレンドリーになれる自分がいる。人見知りな自分が変われた気がして、そういう自分が好きでした。

Q10. インスタグラムや絵を通してオープンに発信しているRinaさんを見ていると、人見知りな部分は意外でした!

もともと、日本には自分の居場所はない、生きづらいと感じていました。それが旅や、絵という自己表現の術を通して、すべては自分次第だということに気付いたんです。

昔は環境のせいにしていることが多くて、日本は住みにくい、話しにくい、心を開けないなと感じていました。

例えば、海外だとエレベーターで一緒になったら話しかけたり、目があったらニコって笑ったりすることがある。日本はそういうのがないのが嫌だなぁって思っていた。自分から人に話しかけることが苦手でしなかったんです。

でも、絵を始めてからは自然とオープンになれる自分がいて気付いたんです。今思うと、日本っていうことをすごく言い訳にしていたなって。

日本でも海外でも、どこにいるか関係なく、自分がしたいと思うならすればいい、人に話しかけ羅れなかったら自分から挨拶してみよう、とかアクションをとる。その気持ちが大事で、そういう環境が周りになかったら自分で作ればいいって思えるようになりました。自分が心地よくいられる場所を意識して作ってあげることで、日本にいても生きやすくなりました。

Q11. 旅や、絵という自己表現を通して、自分の”枠”を飛び越えたRinaさん。アーティスト活動のインスピレーションは今までの旅からきていることもある?

はい。作品で使う色は、空、夕陽や自然の色が多いです。旅先で見た空の色は、どこか日本の空とは違ったりするので、その時、その場所で記憶にあること、印象に残ったと感じるものや、こういう色好きだったなーとか思い出すと、自然とそういう色になっていることがある。特に夕日が好きで、写真を何度も見返したくなります。

作品につけているタイトルやメッセージは、経験したことや、誰かの話を聞いたりして学んだことからきています。直近だと例えば「闇があるから光がある」、「you are loved」 などのタイトルを作品につけました。こういった言葉は、頑張って考えてだしたものではなくて自然に出てくるもの。

わたしにとって、作品とメッセージはセットでどちらも大事なんです。メッセージがないとソワソワして、自分の中で作品として”完成”ではない気がして。うまく言えないですが、絵を描きながら自分に向き合っていると、いつのまにか自分の考えを少しずつ消化できていて。気がついたら言葉が自然と浮かんでくるんです。

自分が見た景色や、経験したこと、結果的にはすべてが絵のインスピレーション繋がってると感じます。

Q12.絵を描くことで自分の”内側の世界”と対話し、言葉が自然と浮かんでくる。絵を描くということはRinaさんにとってどういうことですか?自分と向き合うことでどんな発見がある?

生きること、自分を輝かせてあげられる1番の方法であると同時に、純粋に楽しくて好きなことで、自分と向き合ったり、癒されるツールのひとつです。

例えば、描いていると今惹かれる色が出てきます。
いま何気なく手にとった色は、ピンクとか淡い色だったな。なんでその色なんだろう?あ、昨日見た空の色だ。もしその色が黒だったら、何か自分の中にあるのかな、どういう風に出すのかな?そういうところから対話が始まります。

例えば、描いていると今惹かれる色が出てきます。
最初は楽しく描いていても、途中で何か違うなとか、あ、嫌だなって思ったりすることもあります。そう思った時は、この気持ちはなんなんだろう?って自分自身に問いかけてみる。

違う画材、クレヨンを使ってみたらどうだろう?クレヨンで思いっきり手を動かして描いていたら、あ、自分の感情を出したかったんだ、とか気付きがあります。

こういうことって、実は考えながらやっているというよりは感覚的にやっていることなので言葉にするのは結構難しかったりするんですが伝わりますかね(笑)

Q13. すごく共感します!わたしにとっては、”旅”が自分と向き合うツール。ただ、向き合えば向き合うほど自分の内に篭ってしまうこともあって。Rinaさんにもそういう時はありますか?

あります!!制作中は、何がしたい、どう描きたい?って、自分としか向き合わないからしんどくなる時があります。でも向き合うからこそ、そこを乗り越えて人に伝えられたり、絵で表現できたり、そういう葛藤があるから深みを表現できてクリエイティブなものが生まれたりするのかな、とも思います。

描いていると、その時によって感じるものが違うことに気付きます。それで、その感情にただただ向き合っていく。自分の内側と向き合ってると、内にこもって深みにはまってしまう時があるけど、タイミングがくれば外に出して行きたいって思えます。

その内に籠る時間も、葛藤もすべて必要なもの。葛藤している時間は本当に苦しいけど、結果的に導いてくれてすごい好きなものが生み出せて、好きな作品になったり。

そうやって生み出した作品が誰かの心に響いたらもっと嬉しいですね。

Q14. 葛藤と向き合った結果、その先に素晴らしいものが生まれる。自分の内と向き合い、深く見つめるからこそ出せる作品なんですね。とても尊敬します!制作活動中や後、息抜きやリフレッシュをする時間はどんなことをしていますか?

夕日を見てぼーっとしたり、夕日の写真をフィルムカメラで撮ったり、映画をみたり、本を読んだりすることが好きです。

人間的なヒューマンドラマが好きで、最近はジブリとかもよく見ます。登場人物が葛藤して生きている部分が自分と重なった利、伝えようとしているメッセージがすごく理解できる。

本は、小説も好きだけど、自己啓発の本を読んでネガティブな感情との向き合い方について学ぶこともあります。学ぶことで自分の中からも自然と言葉が出てくるようになりました。

制作中や展示会で移動しているときなどは、お気に入りのポーチに入れてるおばあちゃんからもらった御守りや友達にもらった手紙、自分が大切にしているものを持っていきます。どこに行っても、一人だとしても、それを見たりさわったりすると安心できる。ポーチ自体も、お気に入りのアーティストさんが描いていて、守ってくれているような感じがするんです。

友達と自然の中で遊んだりすることも好きです。コロナでしばらく海外に出られない期間が続きましたが、日本にも美しい自然がある。今まで海外に目が向いていたのが、“日本”に目が向くようになって、行ったことがないところ、日本の美しいところに行ってみたいと思うようになった。

Q15. 日本も素敵な場所がたくさんありますよね〜!これから行ってみたいところはどこですか?

今はヨーロッパに行きたいです。アートを始めたからというのもあって、いろんなアートをみてみたいという気持ちが大きいです。そこで活躍しているアーティストさんとも仲良くなりたい!

特にフランスに行ってみたいです。22歳の時にお母さんとパリに行ったことがありますが、街並みが美しすぎて、夢のようで、自分が映画の中にいるような気持ちになってときめきがたくさんありました。

その時はまだ絵に出会ってなかったので、もう一度今行って、美術館に行ったり、カフェでコーヒー飲みながら絵を描いたりしたい。どんな空が見れるのかなとか?どんな色に出会えるのかな、その地の文化はどんな色だろうとか、ワクワクしたい。

新しい場所で制作したらどんなものが生まれるんだろうって考えると気になります。

Q16. これから挑戦してみたいことはどんなことですか?

自然の広いところで自分の作品も他のアーティストの作品も展示・制作できる美術館、空間を作ること。

自由に使える空間があったらいいな、と漠然と考えていて。そこに行ったら絵を描くだけじゃなくて、なんでもOKで、楽器もあったり。宿泊もできたらいいなと思います。

表現することって年と共にハードルが高くなったりする。何かを成し遂げないと行けない、完璧に終わらせないといけないっていう感情が無意識にあるから。

でも本当は、絵の場合だったらこの色が使いたい、線が描きたい、それで十分だと思うんです。

ひとりひとりが自分を解放して、”枠”を超えて自由になれる、そんな場所が作りたいと思っています。

Q17. 最後に、Rinaさんにとって「旅」とはなんですか?

頭が詰まった時、自分の枠から出たい時、吸収したい時、新しい景色が見たい時に旅に出たくなります。

私にとって旅とは、自分をアップデートさせてくれるもの。旅に出る前の自分と、出た後の自分は小さなことでも変化している。人との出会いや景色、経験などが自分の小さな箱から外に出してくれる。これからも、外側の世界への旅、内側の世界への旅、自分の人生の旅を続けたい、楽しみたいです!

<最後に>

海外でのひとり旅を通して、自然とオープンになれる好きな自分に出会えたというRinaさん。
自分と向き合い、心地良い環境を作ってあげることで、
ありのままの自分でいられることに気づいたそう。

誰もが自分の中に持っている“border”。ひとりひとりがそれを超える瞬間がある。
このストーリーも、一歩踏み出す、そっと背中を押してもらう
きっかけになりますように。

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