- 境界線を持たないライフスタイルを選択したわたしたちの生き方 -
【WE ARE BORDERLESS】FUMINA
人生に境界線はない
時代の移り変わりと共に 新しい働き方が模索され
ライフスタイルの選択肢が増え
多様な価値観が受け入れられるようになったいま
既存の枠に囚われない
ひとりひとりが自分らしくいられる
柔軟なライフスタイルが少しずつ注目されている
この連載はそんなライフスタイルを送る方たちにフォーカスし、
インタビューを通して見えてくる新しい価値観、
その出会いとストーリーを解き明かす
- 境界線を持たないライフスタイルを選択したわたしたちの生き方 -
人生に境界線はない
時代の移り変わりと共に 新しい働き方が模索され
ライフスタイルの選択肢が増え
多様な価値観が受け入れられるようになったいま
既存の枠に囚われない
ひとりひとりが自分らしくいられる
柔軟なライフスタイルが少しずつ注目されている
この連載はそんなライフスタイルを送る方たちにフォーカスし、
インタビューを通して見えてくる新しい価値観、
その出会いとストーリーを解き明かす
第13回目は、デンマーク在住のファッションエディター、辻史名さんにインタビュー。
長崎県出身、大学進学で上京。卒業後に、『エル/エル・ガール』編集部にファッションエディターとして入社。約5年間働いたのち、2020年夏に夫婦でデンマークへ移住。コペンハーゲンを拠点にコントリビューティングファッションエディターとして仕事を続けています。
「将来はコペンハーゲンと東京のデュアル生活が理想」な史名さんが移住を通して得た気づき、世界一幸福度が高いと言われるデンマークのライフスタイルとは?
第13回目は、デンマーク在住のファッションエディター、辻史名さんにインタビュー。
長崎県出身、大学進学で上京。
卒業後に、『エル/エル・ガール』編集部にファッションエディターとして入社。約5年間働いたのち、2020年夏に夫婦でデンマークへ移住。
コペンハーゲンを拠点にコントリビューティングファッションエディターとして仕事を続けています。「将来はコペンハーゲンと東京のデュアル生活が理想」な史名さんが移住を通して得た気づき、世界一幸福度が高いと言われるデンマークのライフスタイルとは?
writer: MAAYA SATO
writer: MAAYA SATO
Q1. 夫婦で海外移住されたそうですが、移住のきっかけは?
お互い海外に住んだ経験はありませんでしたが、憧れがあって、人生の中で1回くらい経験してみたいとずっと思っていました。
初めてコペンハーゲンを訪れたのは、2017年の夏。大都会にあるような雑多な感じがなく、街は綺麗で衛生的。約2週間の滞在でしたが、滞在中の体調がとても良くて... 直感的に住める!と思いました。雰囲気や、空気感、気温などが自分の身体に合っていたんだと思います。
その旅行から2年後もハネムーンで再訪したり、とにかくコペンハーゲンが好きで、そこからどうやって夫婦で、移住するか模索しました。夫は勉強好きだったこともあって、デンマークで学んでみたいことが見つかり、大学院に挑戦。私は仕事を続けたかったので、初めての訪問から3年間は、ライフスタイルやキャリア設計の時間に充てました。
そんな中、コロナ禍で夫が大学院に合格。私もちょうど会社でリモートワークが始まって数ヶ月のタイミング。デンマークからでもリモートで仕事が続けられるんじゃないかと思い、その時の上司に直談判しました。結果、「前例がないけどやってみよう!」と前向きな上司のサポートもあって移住生活がスタートしました。
Q2. 上司に直談判とは流石の行動力!時差がある中、実際にリモートで仕事を続けてみていかがですか?
デンマークと日本は、夏で7時間の時差がありますが、あまり不便に感じることはないです。デンマーク時間の午前中は日本の午後なので、午前中は日本とのコミュニケーション、午後は1人で作業する時間と分けています。時差があることによって逆に仕事にメリハリがでることも。
Q3. スケジュールにメリハリがでるのはいいことですね!デンマークといえば、世界一幸せな国というイメージがありますが、実際に移住してみていかがでしょうか?
デンマーク人はバランスがとれたライフスタイルを送っていると感じました。東京に比べると街のサイズも小さくて田舎で、人口も少ない。その代わり満員電車や人混みも少なくて、環境的にストレスを感じにくいし、税金も高いけど、ちゃんと教育や福祉に還元されています。
Q4. バランスの取れたライフスタイル、理想ですね!デンマーク人はどんなライフスタイルを送っているのでしょうか?
アフターワークの時間を大切にしています。朝は早めに始業して、夕方4-5時には仕事を終えて、運動したり、買い物に行ったり、家族にご飯を作ったり、友達と映画を見たり。
デンマークではお酒好きな方々が多いので、金曜日は午後2-3時頃に仕事を終えて飲んでいる光景も珍しくないです(笑)
Q5. 人生を楽しむことが上手なデンマーク人のライフスタイル、とても素敵ですね!そういったライフスタイルを送る中で、史名さんの中にも変化はありましたか?
はい、仕事と自分時間のスイッチを上手にON/OFFと切り替えられるようになりました。
デンマークに来るまでは完璧主義なところがあって、自分のミスはどうしても許せなかったり、無理な依頼が来たときでもNOと言えずに自分で自分を追い込んでいたこともありました。
それがデンマークに来てからは、無理せず完璧でない自分を許してあげられるようになりました。今日はできないかもって思ったら休息の時間をとったり、いい意味で諦める。その代わり、次の日はまたフレッシュな気持ちで向き合っています。
Q6. 無理せず自分と向き合うこと、大切ですね。史名さんのリフレッシュ方法を教えてください!
リモートワークを続けているとついつい自宅にこもりがちになってしまうので、週末にはできるだけ外出するようにしています。新しくオープンしたカフェをチェックしたり、美術館に行ったり、公園をのんびり歩いたり…「今度の土日は何をしよう?」と考えるのも、仕事中のモチベーションになります。
Q7. デンマークで好きなところは?
陽が伸びていくにつれて、人の表情も明るく、街もキラキラしていくところ。
短い夏を命懸けで楽しもうとする国民性なのでこの時期は、陽が沈むまでテラスでのんびりしたり、ハッピーオーラが伝わってきて好きです(笑)
逆に冬は、寒くて外に出られない代わりに、家をお気に入りの家具や雑貨で綺麗にして、友達をお家に呼んでホームパーティーをしたり、パンを焼いたり。
ゆったりとした落ち着いた空気感を楽しもうっていう意味合いでもある『Hyugge(ヒュッゲ)』という言葉は、冬の過ごし方から生まれているそうです。
Q8. デンマークに来て驚いたことは?
デンマーク人は、想像以上に日本が好き!
日本のファッション好きで、日本の古着屋で爆買いしたって話してくれる人もいたり(笑)とあるスカーフブランドのデザイナーさんとお話した時は、デンマーク国内よりも日本が一番大きなマーケットだと教えてくれたり。
日本人に対してウェルカムな雰囲気で接してくれたり、自分よりも日本が好きで詳しい人がいたりします。
日本も北欧カルチャーが好きな方も多いので、日本とデンマークがお互い惹かれあってるような感じを、住んでからリアルに実感できたことは驚きつつも嬉しかったです!
Q9. 遠く離れた場所でも日本のファッションやカルチャーが受け入れられているのは、嬉しいですね!史名さんにとってファッションとは?
好きなもの、自分を表現する手段です。
特にデンマークにきてからはファッションがコミュニケーションツール。ファッションをきっかけに会話が生まれて、人とつながることも。
日本だとあまりないと思いますが、デンマークだと街を歩いていると、知らない人から「その服いいね!」「どこの服?」って話しかけられることもあって、言語に頼らない、名刺代わりの挨拶ツール。うまく楽しんでます(笑)
Q10. カッコいい〜!新しい繋がりの作り方は?
引っ越してきたばかりの時は、ほぼ誰も知り合いがいない、完全にストレンジャー状態だったので、自分でアポをとってブランドに会いに行ったり、展示会やイベントに参加しました。
引っ越した翌週に、コペンハーゲンファッションウィークに突撃しました(笑)
ショーを見に行きたいのでインビテーションをくださいって連絡して、その流れでイベントやディナーに読んでもらったり。今でも毎年ファッションウィークの度に新しいつながりが増えてます!
Q11. 行動力があってコミュニケーションが上手な史名さんらしいエピソード!コペンハーゲンでお気に入りのお店を教えてください。
レストランやお店など、気になるスポットはインスタで見つけることが多いです。
あとは、ファッションウィーク期間中に、ブランドがディナーランチ、パーティーを開催しているレストラン、カフェはおしゃれ&最新スポットなことが多いのでそういったお店もチェックしています。
ホテルにあるイタリアン「Donna」 は、大理石のタイル、吹き抜けの天井、インテリアもセンスが良くて、世界観に没入しながら美味しいご飯もいただけるお気に入りの場所です。
あとデンマークは日本食ブームで、引っ越した当初は、抹茶ブームで抹茶を使ったロールケーキやラテ、アイス... なんでもあります
最近は、日本と韓国のフュージョンのカフェ・レストラン「Et Cetera」が人気です。抹茶もち、いちご大福、ごま団子... 日本でも人気の厚みのあるサンドイッチもSANDO(サンド)と呼ばれて親しまれています。たまごサンド、カツサンドがこちらでも食べられるのは嬉しい!
Q12. 旅先を選ぶ基準を教えてください!
旅行先では人がたくさんいるような観光地に行くよりは、のんびり過ごす方が好きなので、宿泊先から選びます。なので車で行かないと行けないような中心部から外れた場所にステイすることも(笑)
ゆったり過ごせるような一棟貸しの宿を選んで、その周りで美術館やカフェなど行きたいところを探すスタイルです。
Q13. 今まで泊まったところでお気に入りの宿泊施設は?
お気に入りの場所を2つご紹介します。
1つ目は、イタリア・ローマから車で2時間、小さな半島の海辺に建つairbnbです。寄せては返す波の音を一日中聞きながら本を読んだり、料理を作ったり、昼寝をしたり。オフシーズンに訪れたので観光客も少なく、ビーチを貸し切り状態で楽しめました。
2つ目は、スペイン・エストレマドゥーラ州の山奥にあるサマーハウス。ダイニングルームの窓からのぞむ雄大な山の風景に一目惚れ。プールに入ってクールダウンしながら、スペインならではのからっとした夏の暑さを満喫しました。
Q14. どちらもおしゃれすぎる〜〜!これからの目標や、やりたいことはありますか?
コペンハーゲンに来てから4年経ちましたが、まだまだ住み続けたいです!
将来的にはデンマークと日本を半年ずつ行き来できるようなデュアル生活が理想です。
仕事に関しては、日本人がそもそも少ない中で、ファッション市場で働いている人がなかなかいないということもあってお声がかかり、デンマークから日本に進出したい企業のコミュニケーション/PRのお手伝いもしています。
デンマークと日本をつなぐ、架け橋になるような仕事もしていきたいと思っています。
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